第1001海軍航空隊


【第1航空輸送隊→第1001航空隊】

昭和18年7月1日付で、第1航空輸送隊は第1001航空隊と改称された。
任務は多岐にわたり、第一線部隊への新機材の空輸や人員の輸送、落下傘降下訓練の協力飛行、グライダーの曳航、その他さまざまである。

(参考:岩崎嘉秋 著 『われレパルスに投弾命中せり』 光人社NF文庫 1998年9月発行)

(平成28年12月9日 追記)


滑空機隊慰霊碑



第1001海軍航空隊滑空機隊 慰霊之碑

(愛知県吉良町・養泉寺)





(平成19年3月31日)

殉職者名

海軍予備中尉    梶山精一
海軍予備少尉    野中浩一郎
海軍一等飛行兵曹 渡邊幸吉
海軍一等飛行兵曹 三好昭可
海軍一等飛行兵曹 村井喜衛
海軍一等飛行兵曹 中田民雄
海軍一等飛行兵曹 漆原俊明

碑文

昭和19年12月30日、第1001海軍航空隊所属のク8ー2型滑空機、第2鈴鹿海軍航空基地を発進、九六式中攻による伊勢湾一周曳航訓練飛行途中、吉良町上空、高度2,300米において悪気流の為不時離脱遭難した。
搭乗員全員12名、養泉寺に収容、地元の方々による献身的な手当てにも拘わらず7名が殉職した。
茲に謹んで慰霊碑を建立し、殉職の英霊に対し深く哀悼の意を表するものである。

昭和60年9月8日
霞三会

養泉寺



養泉寺

(愛知県幡豆郡吉良町冨田西屋敷59)





(平成19年3月31日)

海軍航空隊員殉難の碑



『海軍航空隊員殉難之碑』

(茨城県日立市十王町友部・石尊山頂上)





(平成18年9月28日)

碑文

遭難者官氏名

故海軍中尉 村上義夫
故海軍少尉 隠岐憲一
故海軍飛行兵曹長 釘山 進
故海軍整備兵曹長 市野長次
故海軍上等飛行兵曹 牟田 勝
故海軍一等飛行兵曹 畑添誠二
故海軍一等整備兵曹 野螻 勤
故海軍二等飛行兵曹 近藤秀雄

昭和19年9月15日第1001海軍航空隊所属陸攻機を以て千歳基地より豊橋基地に向う途中此の地に於て遭難殉職した
歳古り人かわりこれ等史実の消失するを憂えわれ等相はかり十王町民有志の寄進を得てこの碑を建て慰霊とともに後世に伝えんとするものである。

昭和52年9月23日
谷道沢航空殉難者建碑委員会

墜落した海軍機

昭和19年9月15日の午後、三重県鈴鹿基地所属の航空隊員が乗組んだ海軍機が、北海道千歳基地から豊橋基地に向けて飛行中、視界不良の天候に災いされたのか、石尊山腹の谷道沢やどうざわの山中に激突して大破炎上し、8名の乗員全員が死亡した。
墜落したのは海軍の九六式陸上攻撃機で、日中戦争当時の昭和12年8月、暴風雨をついて南京の渡洋爆撃に向かって以来一躍有名になった双発機。
太平洋戦争中期以降は第一線を『一式陸上攻撃機』に譲り、輸送機に改造されたり、対潜哨戒任務などに活躍した。
この事故の時は鈴鹿基地から新造の一式陸攻を2機、千歳基地まで空輸し、帰りは古くなった九六式陸攻を、点検オーバーホールのため海軍工廠に引き渡す予定だった。
1番機の福地栄彦飛行隊長は打ち合わせ事項があったため千歳基地出発が1日延びることになる。
このため2番機の村上機長(第13期予備学生)は先に帰らせて欲しいとの希望を出し、隠岐操縦士がベテランのパイロットだったこともあり、先発して戻る許可が出る。
墜落現場の近く、大原の先の山頂には防空監視所があったが、悪天候だったこともあり事故の発生に気が付かず、事故発生2日後ほどして、向こう側の山肌が焼け焦げている異常に気づいた監視員が様子を見に行って初めて大参事を知った。
谷道沢国有林の直径5〜8寸のヒノキの大木70〜80本がなぎ倒され、機首は山腹に突っ込み、エンジンはずっと先のほうに転がり、倒れた木に沿って7〜8人の黒焦げになった遺体があったという。
軍の調査が済むまでの4日間現状維持。
発見から4日目に遺体を集め、トタン板の上で荼毘に付した。
1週間後、機体の残骸を切断して、村の青年団や小学6年生以上の男子生徒までも動員して片付け作業を行い、残骸は国鉄川尻駅から8トン貨車に積まれてどこかへ運び去られたという。
墜落原因は、悪天候による視界不良の為、雲の下に出て山腹に激突したのではないかという説もあるが、墜落直前に積載品を機外に投下した形跡があり、また、片側のプロペラのうち1枚だけ先端が曲がっていただけで、残り2枚には損傷が見られなかったことから、片肺飛行で飛んできた可能性もあるとして、エンジン不良による墜落ではないかという説もある。

海軍中尉 村上義夫 秋田県由利郡象潟町 第13期予備学生
海軍少尉 隠岐憲一 兵庫県赤穂郡鞍居村 結婚後7ヶ月目に遭難
海軍飛行兵曹長 釘山 進 熊本県黒髪町  
海軍整備兵曹長 市野長次 新潟県佐渡郡二見村 遭難時、奥さんは妊娠6ヶ月
海軍上等飛行兵曹 牟田 勝 佐賀県神埼郡蓮池町   
海軍一等飛行兵曹 畑添誠二 鹿児島県出水郡米津町  
海軍一等整備兵曹 野螻けら 勤 北海道山越郡長万部町 本来搭乗予定の同僚と交代してもらい搭乗して遭難
海軍二等飛行兵曹 近藤秀雄 秋田県南秋田郡船川港町  

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