朝倉彫塑館 あさくらちょうそかん

東京都台東区谷中7−18−10


正面入口



朝倉彫塑館正面入口




(平成15年6月26日)

朝倉彫塑館(国指定登録有形文化財)

当地は、近代の代表的な彫塑家、朝倉文夫あさくらふみおが、明治40年から昭和39年に没するまでの56年間、アトリエ兼自宅として使用していた場所である。
朝倉文夫は、明治16年大分県で生れ、明治40年、東京美術学校(現、東京藝術大学)彫刻科を卒業後、当地に住居とアトリエを新築した。
その後改築・増築を繰り返し、現在の建物は、旧アトリエ棟が大正12年の竣工、住居棟及びアトリエが昭和10年の竣工である。
本建物内で数多くの彫塑が制作され、代表作に「墓守」「吊るされた猫」「時の流れ」などがある。
建物は数寄屋造に依拠した和風の住居棟と、近代洋風建築のアトリエ二棟からなるが、アトリエの床部分が昇降可能な大型彫刻の制作に適した造りとなっているなど、随所に彫塑家朝倉文夫の個性がうかがえる。
「五典の水庭」ごてんのすいていと呼ばれる湧水を利用した中庭は、文夫自身が作庭したもので、仁義礼智信の石が配され、訪れた人の憩いの場となっている。
昭和42年、故人の遺志を尊重し、朝倉彫塑館として一般に公開され、同61年、台東区に移管され、台東区立朝倉彫塑館となった。
平成13年、建物は国登録有形文化財に指定され、同年、本館に所蔵される文夫の代表作「墓守」の石膏原型は、重要文化財に指定された。

平成14年3月
台東区教育委員会

(案内説明板より)


五典の水庭 アトリエ棟の屋上から見た「五典の水庭」

五典の水庭

朝倉彫塑館の中央には、自然の湧水を利用した日本庭園があります。
この中庭は、朝倉が自己反省の場として設計したもので、「五典の水庭」と呼ばれています。
儒教の五常を造形化した仁、義、礼、智、信の五つの巨石が配されており、また四季折々白い花をつける木が植えられています。

仁も過ぎれば弱じゃくとなる
義も過ぎれば頑かたくなとなる
礼も過ぎれば諂へつらいとなる
智も過ぎれば詐いつわりとなる
信も過ぎれば損そんとなる

(パンフレットより)


自宅の玄関 自宅の玄関

展示の概要

建物は、鉄筋コンクリート造りのアトリエと丸太と竹をモチーフにした数寄屋造りの住居で構成されています(登録文化財)。
館内には、朝倉の代表作である「墓守」、「進化」、「時の流れ」等のほか、「大隈重信像」、「九世団十郎之像」など有名な人物像や猫などの動物像を約50点常時展示しています。
また平成13年には、「墓守」の石膏原型が国の重要文化財に指定されました。
俳句、南画、華道や茶道にも優れた才能を発揮した朝倉の手づくりの茶杓、南画などのほか、遺愛品や彼の美意識により収集した書画、陶器などのコレクションも多数展示公開しています。

(パンフレットより)


訪問記

彫塑館という名前なのでこのホームページでの分類は本来は別でしょうが・・・
この建物の内部、特に住居部分の素晴らしさには感動しました。
そういうわけなので、分類は「建物」とさせていただきました。
館内は撮影禁止なのでお見せできないのが残念です。
各室のデザインはなかなか素晴らしいものがあります。
銅像などに興味が無くても和風建築に興味のある人には満足いただけると思います。
写真は係員の許可をいただいて、庭の部分と玄関部分(外からの撮影のみ許可・玄関内部は不許可)を撮影しました。
写真を撮りたい人は係員に許可をもらってください。
撮影可能な場所は「庭」「玄関」「アトリエ屋上の庭園」の3箇所だけです。
もちろん銅像は撮影厳禁です。

平日の午前10時過ぎに訪問しましたが、続々と見学者がやって来たのには驚きました。
思ったより人気があるんですねぇ。

(平成15年6月26日訪問)


入館案内

開館時間:午前9時30分〜午後4時30分
休館日:毎週月曜・金曜日(月・金曜日が祝日のときは翌日)、年末年始、特別整理期間等
入館料:一般個人400円、小中学生個人150円
所在地:JR山手線日暮里駅北口改札西出口から徒歩3分




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