大名時計博物館

東京都台東区谷中2−1−27


沿革と概要

大名時計は、陶芸家、故上口愚朗が生涯にわたり収集した。
この江戸時代の貴重な文化遺産を長く保存するために昭和26年3月「財団法人上口和時計保存協会」を勝山藩の下屋敷跡に設立、初代理事長となる。
昭和45年10月上口愚朗没後、二代目上口等が昭和49年4月「大名時計博物館」を開館、親子二代にわたり設立した博物館です。

(パンフレットより)

博物館入口



大名時計博物館入口




(平成15年6月26日)

特色

大名時計は、江戸時代に大名お抱えの御時計師達が、長い年月をかけて手造りで製作した時計です。
製作技術、機構、材質などの優れた「大名時計」は美術工芸品で世界に類のない日本独特の時計です。
時刻はヨーロッパで使用された、24時間の定時法の時刻と異なり、大名時計は不定時法を用いた時計です。
不定時法とは、夜明けから日暮れまでの昼を六等分、日暮れから夜明けまでの夜を六等分した時刻です。
夜明けと日暮れは季節によって時間が変わるため、昼と夜の長さが変わり、一時[いっとき]の長さが変わる時刻です。
これらの江戸時代の大名時計を展示した、専門の博物館です。

(パンフレットより)

博物館内部 博物館内部

展示品

掛時計、櫓時計、台時計、尺時計、枕時計、印籠時計、御籠時計、置時計、和前時計、香盤時計

※印籠時計=ゼンマイが動力で、腰に下げて使用した携帯時計。
※和前[わまえ]時計=機械が外国製で、文字盤を日本式の不定時法に改造した時計。


訪問記

思ったより小さな博物館でした。
訪問した時は平日の丁度お昼。博物館のドアには鍵がかかっておりました。
インターフォンで管理人さん(?)を呼び出して、私一人のためにわざわざ開館していただきました。
お食事中、申し訳ございませんでした。
館内は撮影禁止ですが、館内の雰囲気だけを撮影することを前提に撮影許可をいただきました。
こういう時はデジカメは便利ですね。
撮影した写真をその場で確認していただき、私のHPに使用することにも許可をいただきました。
貴重な時計がずらりと並んでおりました。
実際に動いている時計が1台、内部の機構も見ることが出来ます。
精密な歯車の動き等・・・・目をみはるものがあります。
御時計師ってすごい技術者達だったんですねぇ。

(平成15年6月26日訪問)


不定時法の話です。
昔の日本の時刻(不定時法)は、なんともわかりづらいですねぇ。
ちょっとした簡単な話をご紹介します。

正午と正子
正午は現在ではお昼のことですよね。
不定時法では”午[うし]の刻九つ”と言いました。
夏至(6月22日)では現在の時刻で11時43分、冬至(12月22日)で11時39分です。
午の刻の真ん中が”正午[しょううま]の刻”で”正午”といいました。
正午の刻以前が”午前”、正午の刻以後が”午後”なんですねぇ。

今で言うところの”午前0時”、これは”子[ね]の刻九つ”で”正子[しょうね]と言いました。
「12時」と言うとお昼の12時、正午なんですけどね。
真夜中の12時は?ついつい「午前0時」と言ってしまいますよね。
”正午”はあるのに何で”正子”という言葉がなくなっちゃったんでしょうか?

おやつ
”おやつ”と言うと、あのお菓子を食べる時間のことですね。
これは”未の刻八つ”から来ています。
”おやつ”は漢字に直せば”お八つ”となります。
この時間にお茶などを飲んで一休みしました。
現在の時間に直すと夏至の時で2時21分、冬至の時で1時29分です。
ですから・・・
「3時のおやつ」は間違いではないのですが、「10時のおやつ」はあり得ないのですね。
午前10時は”巳の刻四つ”ですから、正確に言えば「およつ」ということになります。
これもまた、”おやつ”は現在も残っていますが”およつ”は消滅しています。
これからは「おおぉ!お四つだ!お茶でも飲もうか!」と言いましょう。(笑)

現在では”お八つ”は”お菓子”と同義語として使用しています。
これは間違いですよね。
「お八つを食べる」なんて出来ません。時間を食べるの?
正確には「お八つだからお菓子を食べよう」です。細かい話ですが・・・


大名時計

大名時計は時計を専門的に調節する人が必要で、この人たちを”御土圭役御坊主””御土圭間御坊主”と呼んでいました。
寛政11年(1799)の江戸城には御土圭役御坊主が7名、御土圭間御坊主26名がいたそうです。
これから63年後の文久2年(1862)には御土圭役御坊主13名、御土圭間肝煎御坊主10名、御土圭間御坊主58名に増えています。
多分、江戸城の時計の数が増えたのでしょう。

時計を作る職人は”御時計師”(御土圭師)といい、大名のお抱えで、旗本くらいの禄高をもらって生活が保証されていたようです。


案内

開館時間:午前10時から午後4時まで
休館日:月曜日、夏期7月1日〜9月30日、年末年始(12月25日〜1月14日)
入館料:大人300円、大学・高校生200円、中学・小学生100円
交通:地下鉄千代田線「根津」駅より徒歩10分、JR「日暮里」駅から徒歩15分


大名時計博物館館報「大名時計」
bR
内容:「とけい」の文字・「和時計」と「大名時計」の名称・不定時法について・不定時法の大名時計・大名時計の種類
bS
内容:大名時計とは何か・大名時計は誰が製作したか・大名時計の製作技術・吉沼時計工場の掛時計・吉沼又右衛門伝補遺
bT
内容:大名時計について・天秤考・ここ大名博物館・大正時代の舶載置時計五題(ドイツ製丸型目覚絵時計・スイス製七宝側小型置時計・ドイツ製小型音楽時計・スイス製袖珍絵時計・ドイツ製小型目覚時計)

(各号200円)



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