13.不愉快なオバタリアン!

(マニラ〜成田)


平成21年(2009年)4月27日(第5日目)

今日は日本に帰国する日である。
飛行機は午後の便なので、通常なら午前中、どこか1ヶ所ぐらい観光するところだが・・・・
藤井さんは、特にどこに行きたいでもないらしい。
ならば、部屋でゆっくりくつろぎましょう・・・・ということにした。

で・・・帰りの荷造りを手伝う。
成田を出発する時点で、藤井さんのカバンはパンパンに膨らんでいたのである。(笑)
で・・・藤井さんは過去の脳梗塞の後遺症で片手に力が入らない。
カバンのチャックを締めるのにも一苦労するというので、毎日、私が荷物の詰め直しをしてあげていた。
そうしないと、カバンのチャックが締まらないのである。(笑)
最終日の今日は、更にお土産も入れるので・・・・ひと苦労。(笑)

何度も洋服類をたたみ直して、どうにかこうにかスペースを作って、そこにお土産のドライマンゴーの袋を詰める。
よっしゃ!これでなんとか収まったぞ!(笑)

11時半、ホテルをチェックアウト。
ステラさんに空港まで送ってもらい、空港内で送迎担当の旅行社員に搭乗手続きを頼む。
彼とは何度も会っているので旧知の仲である。

無事に搭乗、成田に向かう。

機内食

機内食を食べて・・・・
そうだ!忘れるところであった!・・・・・藤井さんに食後の薬を飲ませねば!(笑)
で・・・スチュワーデスを呼んで水をもらい、薬を飲まそうとした瞬間・・・・
前に座っていた日本人の“オバサン”が、いきなり、しかも思いっきり座席の背もたれを倒してきた!
あぶねぇ!
「あの!ちょっと!背もたれをいきなり倒すなよ!一言後ろに声をかけなさい!」と言ったら・・・・・
振り返って私の顔を睨めつけて・・・・プイ!(唖然・・・)
なんだ・・・この野郎!
“逆切れ”か?
で・・・このババア!・・・・(笑)
隣の友人に・・・「食事が終わったんだもの背もたれを倒したっていいじゃない!」と話しかけている。
この馬鹿・・・・
てめぇが食事を終えたら何をしてもいいって言うのかよ!
後ろの座席の人はまだ食事中かもしれないとは考えないのか?
後ろから思いっきり頭を小突いてやろうかとおもったが・・・・藤井さんの目の前なので・・・やめた。(笑)
この間のグアムの帰りでも不愉快な思いをしたが・・・・
始末が悪いのは、こういう中年のババアである。(怒)
絶対謝らない・・・・・
こういう馬鹿が子供を産んで育てるんだから、最近のガキが非常識なのもわかる。
親がバカなんだから子供だけを責めても仕方がないというのが今の世なのである!(怒)

で・・・しばらくのち・・・・
藤井さんが何かを椅子の下に落としたらしい。
それを拾おうとして前かがみになった・・・・・
ヤバイ・・・・!!!
この狭いエコノミーの座席でそういう姿勢になっている時に、さっきのようにいきなり座席の背もたれを倒されては一大事である。
「藤井さん!危ないからやめて!私が拾いますから!前に座っている人は常識がない人ですからね!いきなり背もたれを倒してきますから!首の骨でも折ったら大変なことになりますから!私が拾います!とにかく、前に座っている人は非常識な人間ですから!!あぶないですから!私が拾います!!!」
・・・とわざと大声で叫ぶ!(笑)
これには藤井さんも苦笑・・・・
これだけ大声で叫べば、どんな馬鹿にでも聞こえるだろう。

この大声が聞こえたのだろう、前に座っている非常識で逆切れしたオバタリアンは二度と背もたれを倒してはこなかった。
いや、倒せないだろう・・・・(大笑)
最初の時に素直に謝って、それから倒す時には一言声をかけてくれれば何の問題もなく背もたれを倒せるのに・・・
逆切れしたせいで、倒すに倒せなくなってしまったのである!(笑)
ざまぁみやがれ!

無事に成田に到着して、大阪の娘さんに帰国の連絡を入れる。
ちょうど昨日、ニュースで豚インフルエンザとか何とかで大騒ぎだったとか・・・・
へぇ〜そうだったの?(笑)
「藤井さん・・・・二人でゲホゲホと咳をしながら空港内を歩いてみませんか?もしかしたらテレビに映るかもしれませんから・・・・やってみませんか?インタビューを受けたりなんかして・・・俺達有名人になれますよ」と言って二人で大笑いする。

今晩は成田のホテルに一泊する。
午後9時・・・・さすがに腹が減った・・・・
藤井さんは何も食べなくていいというので、私だけホテル内のコンビニで弁当を買ってきて夕食をとる。(笑)
同室だったので、いやはや申し訳ない・・・・


平成21年(2009年)4月28日

今回の旅・・・・
成田での前泊と後泊の2日を入れると、今回の旅は7泊6日の旅となる。
正味でいうと・・・(笑)
4泊5日の旅である。
で・・・・メインのダバオだけだと・・・2泊3日である。
そうなると、ちょっと無駄が多かったような気がしないでもないが、ご高齢ということを考えると、やはり已むを得なかったのではないかと思う。
出来るだけハードスケジュールにならないようにと考えると、こういう感じになってしまうと思うのである。

さて・・・・今日は藤井さんを大阪に送る日である。
特に時間は決めていないので、のんびりとしたものである。
適当な時間にホテルをチェックアウトして、スカイライナーで上野に向かい、そこから東京駅へ・・・・
新幹線の切符を買って、大阪まで・・・・・
大阪では娘さんに出迎えに来ていただくことになっている。

もし、藤井さんの体調が思わしくないようだったら、私も大阪まで同行するつもりでいたが、旅の疲れも見せずお元気なようので一人で帰っていただくことにした。
が・・・・それでも高齢者・・・・ちょっと心配・・・・
ということで、新大阪駅止まりの新幹線に乗せることにして、娘さんに連絡する。
終点が大阪なら、万が一寝入ってしまっても大丈夫だろう。(笑)

お別れのとき・・・・・
藤井さんが半べそかいて私の手を離さない・・・・・
「ありがとう」の連発・・・・
今生の別れ・・・・というわけじゃないんだけど・・・・私も、なんとなく別れるのが辛い。
不思議なものである。

64年間の夢が実現して本当に良かった。
思い切ってお連れして本当に良かった。
私にとっても最高の旅だった。

藤井さんにはお子さんは娘さんだけで息子さんはいない。
今回の旅が息子と親父の二人旅・・・・ってな感じでいい思い出になってくれたらありがたい。

〜終り〜


  


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