5.大捜索?

(オアフ島)


現地時間:平成21年(2009年)12月7日

さて、バス停まで来たけど・・・・
バスってどうやって乗ればいいんだろ?(笑)
バス停には日本のように親切な路線経路や時刻表があるわけじゃない。
そういう意味では、日本は几帳面な国である。(笑)
何番のバスに乗ればいいんだ?
自分のホテルが建っている通り名を知らないから「〜通りを通りますか?」という質問が出来ない。(笑)
料金は、バス停で同じようにバスを待っている人に教えてもらう。

何番だか番号を忘れたが、バスが来た・・・・
このバスで大丈夫だと橋本さんが言うのだが・・・・大丈夫だろうか?・・・
本人が運転手に確認したから大丈夫だと言うので乗ってはみたが・・・不安は拭えない。(笑)
英語が出来ないという橋本さんが運転手に英語で聞いたというのだから・・・(失礼!大笑)

バスの中 バスの中

バス料金は、どこまで行っても一律である。
日本のように距離によって料金が変わると頭が混乱するし、小銭が心配でハラハラするが・・・
一律なので、その点は安心である。
で・・・乗る時に支払う・・・が・・・
2人で4ドル何セントかなのだが、5ドルしか持っていなかったので5ドル出したら、運転手に「おつりは無い」と軽く言われた。(笑)
まぁ〜大した額じゃない・・・・よかろう・・・5ドル払う。(笑)

車内で写真を撮っていたら、同じバス停から乗った外国人(アメリカ人?)のアベックから「写真を撮ってあげる」と言われて、橋本さんとのツーショットを撮ってもらう。
いやぁ〜こういう旅先で会う人との触れ合いというのは楽しい。(笑)

車内に日本語で注意書きが貼られていた。
ガイドブックにも書いてあったのだが・・・
どうも日本人観光客は「優先席」に座って、年寄りや障害者に席を譲らないのでひんしゅくを買っているらしい。
というわけで・・・日本語の注意書きが窓に貼られているのだ。
なんとも恥ずかしい話ではないか!
だいたい、ハワイにチャラチャラと遊びに来るような奴にまともな奴はいないのだ。(明らかに偏見ですが・・・笑)
日本国内ですら席を譲らない人間が外国で席を譲るわけがない。(笑)
まあ、優先席についつい座ってしまう気持ちがわからないでもないが・・・
ガイドブックを片手にバスに乗ったはいいが、どこで降りればいいかわからないので不安で仕方がない。
となると・・・出来るだけ運転手に近い席に座りたくなるのは人情だ。
しかし、バスの前の方の席は、優先席なのである。
で・・・ついつい優先席に座ってしまうのであろう。
後ろのほうへ移動したら、バスの運転手さんに尋ねたくても尋ねられなくなるから、後ろのほうには移動せず、優先席に座って頑張ってしまう。
他の乗客に白い目で見られても・・・(笑)
そういうことではなかろうか?

しばらく走り・・・どこかの大きなショッピングセンターのところでバスが止まったらみんな降りていく。
車内に残ったのは我々2人・・・・
ん?あれ?ずいぶん乗客が減っちゃったなぁ〜(笑)
当然、ホテルの近くまで行くのだろうと思い、そのまま座っていたら・・・
運転手が何か言っている。
が・・・よくわからない・・・・
3回ほど言われてようやくわかった!
「終点です!」
ギョェ〜!!!
2人で大笑いである。
いやはや、なかなかバスを降りない“間抜けな中年日本人観光客”に運転手も困惑したであろう。
申し訳ない!
どうも橋本さんは「ホノルル?」と聞いたら、運転手が頷いたので、乗ったらしい。
やっぱりね・・・ホテルまで行くかどうかは聞かなかったんだ・・・・(大笑)

乗り換えをする時は、乗り換え用のチケットを運転手からもらい、これを次のバスに乗る時に渡せば、改めて料金を支払う必要はないとガイドブックに載っていた。
ということで、運転手からこのチケットをもらい、ついでに何番のバスに乗り換えればいいか、今度は私が運転手に尋ねる。(笑)
バス停には時刻表がないので、いつバスが来るのかがわからない。
午後からの橋本さんがが参加するオプショナルツアーに間に合うかが心配である。
タクシーでホテルまで行ってしまったほうが間違いないと思うのだが、橋本さんは了解してくれない。
お金がかかるから・・・と言う。
しかし、いつくるかわからないバスを待ったり、間違ったバスに乗って迷子になるよりはいいと思うんだけど・・・
次の予定が決まっているんだから、間に合わなかったら大変だろう?
こういうときは、私は多少お金がかかっても、時間の方を優先となるのだが・・・・
橋本さんはバスでなければ嫌だと言う。
こういうところが価値観の違いで対立する所であり、二人旅の難しいところでもある。

先ほどのバスの運転手から教えてもらった番号のバス停でしばらく待っていたら、ようやくバスがやってきたのでチケットを渡して乗り込む。
さて・・・ここからの問題は、どこで降りればいいのか・・・である。
私は基本的にホテルの周辺をウロウロ歩くのが好きである。
これは、万が一に備えて、ホテルの周辺の地理を把握しておくためである。
タクシーで帰るにしても、おおよそホテル周辺の様子を知っていれば、とんでもない場所へ連れて行かれることもない。
危ないと思ったら、そこで降りてしまえば、あとは歩いてホテルに帰れる。
だから、周辺の景色は自分で歩き回って頭に入れておくのである。
今回も、やっておいたので、どのあたりで降りればいいか、だいたい見当がついた。
見たことのある景色・・・・次のバス停がどこにあるかがわからないので、ここで降りよう!
ここからなら歩いてすぐだ。
で・・・・無事にホテルに到着!

さて、昼食だが・・・・
橋本さんは昨晩持ち帰って来たステーキ肉があるので、それでいいという。
私一人でレストランで昼食を食べてもつまらない。
で・・・・ホテル内のコーヒーショップに行きサンドウィッチの昼食を一人でとることにする。
ここには1日に1〜2回、一人でコーヒーを飲みに来るので店員達とは顔なじみ。(笑)
気さくな連中なのでレストランより気が楽である。
しかし・・・・ハワイに来てサンドウィッチの昼食とはねぇ・・・・

橋本さんは無事にオプショナルツアーに間に合って、出かけて行った。
私は、マッサージを呼んで、部屋でのんびり過ごすことにする。
橋本さんと一緒の部屋なので・・・・こういう時でないと、マッサージなんか呼べない。(笑)

夕方、外から電話が入る。
見知らぬ女性からだが、流ちょうな日本語を話す。
彼女が言うには、我々が米海軍基地内で行方不明になり、米海軍や日本領事館、ホノルル警察が我々の捜索をしているという。
やっぱりね・・・・
こういう騒動に発展するだろうなぁ〜とは想像していたが・・・・(笑)
で・・彼女は、今回の“事件”の報告書を海軍に提出しなければならないので・・・ということで電話をかけてきたという。

で・・・いきさつについて日本語で話をしたのだが・・・
彼女から「あなたがたはV.I.P(ビップ)なんですよ!そのあたながたが行方不明になったので大騒ぎなんです!」と言われた途端に・・・カチ〜ン!!
なぬ?我々がV.I.Pだって?!
冗談じゃない!
「あの・・・ベリー・インポータント・パースンの意味分かってますか?我々が“ビップ”のわけがないでしょ?」
「いいえ、あなた方は“ビップ”なんですよ。だから司令官も皆さん心配されて大騒ぎなんです」
ムカムカ!!(笑)
しかし、ここから先は彼女は日本語がよく分からないと言って英語で話し始めた。
向こうは簡単な日本語ならできるが、難しい話は英語じゃないと無理。
こちらは簡単な英語は出来るが、難しい話は日本語じゃないと無理。(笑)
難儀なことである!(笑)

しかたがない、相手に合わせて英語で話すしかない・・・・
「我々は招待状ももらっていませんけど・・・」
「招待状がないのは当然です。それが“ビップ”です」
「招待客名簿にも載っていませんでしたけど・・・」
「若い兵隊が担当していたんでしょ?その人のミステイクです。ちゃんと名簿には載っていたんですよ」
「なんで“ビップ“が一番後ろの席に座らされたんですか?」
「あれもミステイクです」

アリゾナ記念館へ向かう一番最初のボートに乗らなかったことに関しては・・・・
「あなたがたは“ビップ”ですから乗る事は出来たんですよ!みなさん、あなたがたのことを知っていたんですから!」
「ほぉ〜司令官も?」
「そう、司令官もあなた方の事を知っていたんです。だから司令官が心配しているんです。」
「でも、紹介されませんでしたけど・・・」
「自分から話しかけないと駄目ですよ。みなさん、そうしているんですよ」
「“ビップ”なのに紹介してもらえないの?そんな“ビップ”ってあり得ないんじゃないの?だいたい、IDカードもないんですからね。自分の身分を示すものが何もないじゃないですか?」
「IDカード?そういうものがないのが“ビップ”なんですよ」

この野郎!頭に来た!(怒)
“ビップ”って言えば日本人は喜ぶと思っているのか?
すくなくとも私はそういう日本人ではない!
火に油を注ぐとは、このことぞ!
完璧にキレたぞ!

「ミスター・ディバジリオの対応がおかしいじゃないですか?コソコソして・・・ちゃんとエスコートしない。それは“ビップ”に対する態度ですか?」
「あのですね!ディバジリオは、あなたたちのガイドじゃないんですよ!」
「ガイドじゃない?そんなことは知ってますよ!“ビップ”ならエスコートするのが当然でしょって言っているんです!」
「あの人はシャイなので・・・・」
「はぁ?恥ずかしがり屋だからエスコートせず我々を放り出したって言うんですか!」

話せば話すほど腹が立つ!(怒)

「あのね、私は10月にフィリピンの式典に日本代表として一人で参加したんですよ!その時は間違いなく“ビップ”扱いでした。ちゃんと市役所の職員がエスコートしてくれたしね!そういうのが“ビップ”というのです。なんですか?ハワイでは“ビップ”の意味が違うんですか?」
この話をしたら、途端に相手が動揺しだした。
「フィリピンに日本を代表して・・・行ったんですか?」
「そうです。私はフィリピンでは“ビップ”なんですけど!」
相手が大げさに言うなら、こっちも少し大げさに言ってやれ!(笑)

この電話でのやり取り中に、橋本さんがツアーから帰ってきて部屋に入ってきたが、ここで電話を彼と代わるわけにはいかない。
デスクのメモに、今、何事が起こっているのかを書いて手渡し、電話を続ける。
彼を電話に出したら、たぶん、彼は簡単に謝っちゃうだろうから・・・そういうわけにはいかない。(笑)

私は最初から謝ろうという気はない。
こういうことになるだろうことは、想定済みである。(笑)
どうせだから、もっと問題を大きくしてやれ!(笑)
「大変迷惑をおかけしたので、今から海軍基地に行って司令官に謝ります」
「いえ、それは必要ありません」
「なんで?司令官は我々の事を知っているんですよね?大変心配をしているんですよね?謝りに行くのは当然でしょ?」
「いや・・・その必要はないです・・・」
「あっ、ホノルル警察にも行きましょう!警察にも迷惑をかけたんですから・・・」
「いや、その必要もないです」
「なんで?日本人としてそういうわけにはいきません。私は日本人です!日本人は礼儀を重んじる国民です。迷惑をかけたんですから今すぐ謝りに行きます!」
「報告書を出せば済むことですから・・・ただ、あなたがたが無事にホテルに戻っているならそれで構いません」
「へぇ〜私は嫌だな。アイムソーリーって言いに行かないと・・・海軍司令部の担当者名とホノルル警察の担当者名を教えてください。」
もう、相手もタジタジであるのが電話から手に取るようにわかる。
もっとイジメてやろうか?(笑)

結局、彼女がが報告書を出すだけだからというので、それだけでお咎めなしとなる。
その「報告書」なるものが本当かどうかはわからないが・・・
「じゃ、これ以上問題はないですね?」ということで、電話を切る。
何だかんだで1時間半も英語で“議論”してしまった!
相手は私をナメてかかっていたのだろう。
まさか、海軍司令官に会いに行って直接謝るなんて言われるとは思ってもいなかっただろう。
実際に行ったらもっと問題はこじれたことは間違いあるまい。
だって、どう考えても彼女の言っていることは嘘なんだから・・・
わざと大げさに騒いでいるだけである。
司令官が我々の事を知っているわけがない!(笑)
普段は気の小さな私であるが・・・・(大笑)
頭に血が上ると・・・・何をしでかすかわからん男なのである!(笑)

隣で電話のやり取りを聞いていた橋本さんがこう言った・・・・
「さすがすごいですねぇ〜一歩も引きませんね〜でも、言っていることは私が聞いていてもまともなことですから・・・まさしくあなたの言うとおりですよ。間違っていませんよ」
ん?あれ?
橋本さんは英語が全然できないって言っていたはずなんだけど・・・・
なんで私の英語が理解できたの?(笑)
アメリカ人相手に一歩も引かないと誉められたことを喜ぶべきか・・・・
英語がわからない人でも理解できる英語を使っていた語学力のなさを悲しむべきか・・・
複雑である。(笑)

夜遅く、ホテルのマネージャーから電話が来る。
マネージャーも心配していたそうだ。
「いやぁ〜ご迷惑をおかけして申し訳ございません!アイムソーリー!アイムソーリー!」
私は誰にでも謝らないというわけではない。
こういう時は、すぐ謝っちゃう!(笑)
「いや、無事でしたら問題はないです。では、おやすみなさい」・・・・
はぁ?それだけ・・・?
拍子抜けである。
だいたい、最近のホテルはカードキーだから困る。
便利ではあるが、こういう時は不便である。
昔のようにフロントでキーを受け取る形であれば、部屋に戻っているのか外出しているのか一目瞭然である。
わざわざ夜遅く、確認の電話という手間をかけさせてしまい恐縮である。
申し訳ない・・・・


   


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