(オアフ島)
現地時間:平成21年(2009年)12月9日 |
今日はチャーターしたヘリコプターでオアフ島上空を飛ぶ日である。
当初の予定では、武田友治の乗った雷撃機が墜落したらしい、ハロナ・ブロウ・ホールの沖合で、ヘリコプターから花を1輪落として慰霊をする予定だったのだが、こちらに来てみて、どうも当初聞いていた墜落現場はここではないような気がしてきた。
というわけで、慰霊はやめて、武田友治が真珠湾攻撃の時に見たであろう景色を我々も見ながら、彼らを偲ぼうということにした。
これをもって、真珠湾攻撃で戦死した彼らの慰霊ということにする。
ハワイに到着した当日に申し込んでいた会社からの送迎車に乗って飛行場へ・・・・
飛行場はホノルル空港のすぐ近くにあるという。
飛行場についてからパイロットと飛行コースの打ち合わせをする。
パイロットは日本人だったので、話が通じて助かった。
いくつかの飛行コースが観光コースとして、すでに設定されているのだが、その中で一番我々の目的に近いものを選び、お願いすることにした。
で・・・早速なんですが・・・・
「私は高所恐怖症なので・・・ここまでということで・・・橋本さん一人で乗ってください。僕はここで待ってますから!」
「うそだろ・・・おい、おい、ちょっとぉ〜」と橋本さん。
「駄目ですか?」(笑)
「あのね・・・ダメに決まってるでしょ。」
正直言って、私は高所恐怖症なのである。(笑)
大型旅客機は平気だが・・・・セスナなどの小型機はちょっと苦手。(笑)
ましてや、ヘリコプターなんて・・・・自分でこのアイディアを出しておきながら無責任であるが・・・・乗ったことはない。(大笑)
まぁ、後部座席に乗れば何とかなるか?
搭乗前に渡されたのが、黄色い小さな小箱・・・
この中に救命胴衣が入っていて、これを腰につけ、万が一海上に不時着した時はこれを取り出して身につけるという。
橋本さんが、やたらと救命胴衣の取り出し方を気にしている。
「あの・・・橋本さんが操縦席に乗ってください。僕は後ろの席に乗りますから」
「いいの?」
「はい、いい写真を撮ってください」
「これ、どうやって使うんだっけ?」
「救命胴衣ですか?あ、それは橋本さんには必要ないですから覚えなくていいですよ」
「なんで?」
「だって操縦席に乗るでしょ?墜落するでしょ?海面にもろに衝突して気絶するから取り出せないでしょ?」
「はぁ?」
「僕は後部座席ですから、衝撃に耐えてドアを開けて海上に浮上してこれを使いますけど・・・橋本さんは意識不明のまま機内に閉じ込められて溺死すると思うんですよねぇ〜だから、必要ないです!(笑)」
「あのな!そりゃないだろ!(笑)」
「まぁ、どうぞ、操縦席に座ってください!(笑)」
冗談を言いながら、滑走路(?)に向かう。
で・・・我々が乗るヘリコプターは・・・・
ありゃ・・・かなり小さい!(笑)
ちょっと・・・・マズイかも・・・・高所恐怖症が出ちゃうかも・・・・(笑)
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我々が乗るヘリコプター |
グワ〜ンと離陸した途端・・・私は高所恐怖症であることを再認識した。(笑)
が・・・写真撮影に没頭していると、結構忘れてしまうものだ。
天気もいい!景色も最高!
結構、いい気分である。
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目の前の山がダイヤモンドヘッド・・・・ |
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ダイヤモンドヘッドを上空から見る。 火口の中に建物があるとは知らなかった! う〜ん・・・どう見ても虫歯に侵された奥歯っていう感じである。(笑) |
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ダイヤモンドヘッドを通過して、後ろを振り返って撮影する。 |
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ウマハナベイ上空 |
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ハロナ・ブロウ・ホールの沖上空 |
ここまで実際に飛んでみると・・・かなりの距離がある。
果たして真珠湾を攻撃して被弾した武田友治の乗機がここまで飛んでこれたのだろうか?
真珠湾を離陸して、ちょうど10分である。
九七式艦上攻撃機と、このヘリコプターとでは、どちらが速いのかは知らないけど・・・・10分間も飛び続けたのだろうか?
海底に沈んでいる飛行機でも見えないものかと見下ろしてみたが・・・・・無駄だった。(笑)
ここまで飛んできて墜落したのか?・・・・何とも言えないなぁ〜・・・・これ・・・・
まもなく見えてきたのが、「ベローズ陸軍航空基地跡」である。
ここと、このすぐ近くのカネオヘ海軍航空基地へは第二次攻撃隊・制空隊の零戦(17機)が攻撃をかけていたと思う。
ベローズ陸軍航空基地跡 滑走路跡がはっきりと見えるが、現在は使われていないようである。 この滑走路が真珠湾攻撃時からあったものかどうかは知らない。(笑) |
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カネオヘ航空基地 |
ここから少し山のほうへ入ってみる。 切り立った山頂スレスレのところでUターン! この景色には感動ものである! 圧巻! |
オアフ島の北端・・・・ たぶん、カフク岬だと思うが・・・・ 滑走路跡らしきものが見えた。 これが真珠湾攻撃時に存在していたかどうかは不明 |
このあたりから南下して、内陸部を通過して真珠湾に向かう。
ちょうど第一次攻撃隊が進入したのとほぼ同じコースではないかと思う。
機内では、パイロットが事細かに解説をしてくれた。
ただ飛ぶだけかと思ったらそうじゃない。
いやぁ〜これはいい!
が・・・・こちらからの質問は厳禁。
ヘッドフォンをしてパイロットからの説明を一方的に聞くのみである。
パイロットは説明の合間に管制塔と常に交信をしているので、我々が話しかけると邪魔になるらしいのである。
このため、説明をうっかり聞き漏らした場合、「もう一度お願いします」と再確認はできないし、「あれは何ですか?」と問うこともできない。(笑)
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たしか・・・パイナップル畑だったと思う。(笑) |
ホイラー陸軍航空基地跡 現在はウィーラー陸軍飛行場 ここには第一次攻撃隊・急降下爆撃隊の九九式艦上爆撃機22機 第一次攻撃隊・制空隊の零戦14機(エワ飛行場も攻撃) 第二次攻撃隊・制空隊の零戦9機が攻撃をかけたはずである。 |
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真珠湾へ! |
ちょうど、第一次攻撃隊の急降下爆撃隊のコースに近いコースで、真珠湾に突入。
ちなみに武田友治たち第一次攻撃隊の雷撃隊は、もっと右手のほうからグルリと回り込んで、写真で言うと、向こうからこっちに向かって真珠湾に停泊中の戦艦を狙った。
(真珠湾)
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これらの艦船は退役した空母などの軍艦。 解体廃棄をされるのを待っているという。 |
(戦艦ユタの残骸が見える)
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フォード島の上空をグルリと回り込んで・・・・ アリゾナ記念館の上空へ・・・・ |
フォード島 ここに戦艦群が二列になって停泊していた。 ここを中心に、第一次攻撃隊・水平爆撃隊の九七式艦上攻撃機49機 第一次攻撃隊・雷撃隊の九七式艦上攻撃隊40機 第二次攻撃隊・水平爆撃隊の九七式艦上攻撃機54機 が、この付近に停泊中の艦船を攻撃したと思う。 フォード島の飛行場には第一次攻撃隊・急降下爆撃隊の九九式艦上爆撃機26機 が、近くのヒッカム航空基地と併せて攻撃をかけたはず。 |
戦艦アリゾナの残骸(アリゾナ記念館) 船体から漏れている油が海面に漂っているのが見える。 |
アリゾナ記念館の上空を旋回して、ヘリコプターの駐機場に戻る。
このフォード島には、戦艦ミズーリが停泊しているはずだが、修理か何かでちょうど不在だった。
上空から戦艦ミズーリを見たら、もっとリアルに感じられただろうなぁ〜
戦艦って、上空から見たらどのくらいの大きさに見えるんだろう?
それに魚雷や爆弾を当てたのだから大したものである。
この狭い空域、狭い水道上を飛んで・・・・
ヒッカム航空基地跡 現在もヒッカム空軍基地として使用されている。 ここへは第一次攻撃隊・急降下爆撃隊の九九式艦上爆撃機26機 が、フォード島も併せて攻撃に向かい・・・・ 第一次攻撃隊・制空隊の零戦18機 第二次攻撃隊・急降下爆撃隊の九九式艦上爆撃機27機 第二次攻撃隊・制空隊の零戦9機 も、ここに攻撃をかけているはず。 |
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ホノルル国際空港の上空を横切る・・・・ あれ・・・ 滑走路の上空を横切って大丈夫?(笑) |
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急旋回をして・・・・無事帰還! (これ、正直言って結構怖かった) |
いやぁ〜予想以上に素晴らしい観光だった〜
追体験もできたし・・・
満足、満足・・・・
第1次攻撃隊の空母加賀所属雷撃機(九七式艦上攻撃機)の中で、この時に撃墜されたのは5機。
そのうち墜落場所が不明なのは武田友治が乗っていた1機だけである。
山の中なのか、海の中なのか、どこに墜落してしまったのかわからないが・・・
慰霊はこういう形で勘弁してもらいたい・・・
君が見たであろう同じ景色を見させてもらったよ!武田君!
ありがとう!
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昼食はホテルで・・・ピザ! |
現地時間:平成21年(2009年)12月10日 |
今日は帰国日。
日本時間:平成21年(2009年)12月11日 |
今日は夕方の6時から忘年会である。
10日にハワイを出て・・・・成田空港に到着したのは11日の夕方・・・・
あれ?なんで?
うっかりしていた・・・・日付変更線を跨ぐというのをすっかり忘れていた!
10日にハワイから帰国するから翌日の11日が忘年会ならば大丈夫・・・・なんて思って出席で通知を出してしまった!(汗)
当然、間に合うわけはない・・・・(涙)
間抜けである・・・・・
〜終わり〜
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