明治3年(1870年)6月6日〜昭和8年(1933年)9月5日
東京都出身
本名は季雄すえお
父は書家の一六
幼時から文学に親しみ、ドイツ語も学ぶ。
明治20年(1887)硯友社に参加して小説を発表。
同年、杉浦重剛すぎうら・じゅうごうの称好塾に入り大町桂月・江見水蔭すいいんを知る。
明治24年(1991)『こがね丸』を発表し、以後児童文学に力を注ぐ。
後年は早稲田大学講師、文部省の各種委員などを歴任。
『日本昔噺』『世界お伽噺』など童話の編纂も多い。
巌谷小波の童話碑 (群馬県館林市・茂林寺境内) (平成16年9月12日) |
巌谷小波のレリーフ (平成16年9月12日) |
童話碑文
ぶんぶく茶釜
巌谷小波作
ブンブクブンブク音がする
夜なかに何だか音がする
屑やもむくむく起きだして
のぞいて見たらおどろいた
見れば狸にちがいない
さては化けたなこいつめと
うとうとしたらこれ待った
わたしやわるさはいたしません
かわりにいろんな芸をして
お目にかけますこの通り
たたく尾太鼓腹つづみ
屑やもかんしんするばかり
今もなだかい茂林寺の
文福茶釜のおはなしは
だれも知らないものはない
だれも知らないものはない
童話の一章より
茂林寺 (群馬県館林市堀工町) (平成16年9月12日) |
巌谷小波
大屋根おおやねは
みな寺にして
風かぜ薫かおる
東京の人、おとぎばなし作家として児童文学につくした功は大きい。
この句は、昭和7年、尾道を訪れた際この地の風光をよんだ数句の中の一つである。
(説明板より)
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