重巡 青葉


重巡青葉  平成18年11月22日

重巡洋艦「青葉」

昭和2年9月、三菱重工(株)長崎造船所で竣工。
主砲の20センチ砲は、発射速度や防御の上からも有利な連装砲塔であり、対空兵装も12センチ高角砲を装備した。
偵察機用のカタパルトを持つなど近代化巡洋艦の花形であった。
大東亜戦争開戦時は南洋群島を攻略するなど数多くの海戦に参加し、昭和20年7月呉軍港で空襲を受けて被弾し、海底に着底した。

(説明板より)

重巡青葉の模型



重巡「青葉」・模型
(東京・靖国神社遊就館)





(平成18年11月22日)

20センチ主砲身



20センチ主砲身

(広島県呉市・「大和ミュージアム」)





(平成18年3月19日)
20センチ主砲身



20センチ主砲身

(広島県呉市・「大和ミュージアム」)





(平成18年3月19日)

一等巡洋艦「青葉」
20センチ主砲身

3番主砲塔右砲として搭載されていた8インチ(20.3センチ)主砲身の中後部です。
昭和17(1942)年10月11日のサボ島沖海戦で「青葉」は被弾中破。
このときに砲尾部の尾栓も損傷しました。
呉海軍工廠での修理の際に外された砲身は、昭和17(1942)年末から呉工廠総務部利材工場に保管されていました。
昭和20(1945)年6月、特殊警備艦に指定された「青葉」は、呉港外警固屋けごや沖に繋留けいりゅう、7月28日の空襲により大破着底し、そのまま呉で終戦を迎えました。

(説明板より)

大和ミュージアム



呉市海事歴史科学館(大和ミュージアム)

(広島県呉市)





(平成18年3月19日)
1階:「呉の歴史」展示
呉の歴史を、その背景となった世界・日本の動向とのかかわりのなかで紹介します。
写真や映像などに加え、10分の1戦艦「大和」や、零式艦上戦闘機、人間魚雷「回天」などの実物資料で戦争の悲惨さや平和の大切さを伝えます。
3階:「船をつくる技術」展示
船を中心とした科学技術の原理を体験・体感を通して分かりやすく紹介します。
操船シミュレータのほか、作った船を走らせることができる実験水槽、科学の不思議を体験するサイエンスショーや工作教室などで楽しく学べます。
「未来へ」展示
宇宙開発へと夢をはぐくみ広げてきた科学技術と、時空を超えた未来への希望を創造し続ける松本零士氏の世界などを紹介します。

開館時間 展示室 9:00〜17:00
休館日 火曜日(祝日の場合は翌日、7月21日〜8月31日は無休)
観覧料 一般 500円
アクセス JR呉駅から徒歩5分

(リーフレットより)


サボ島沖海戦(昭和17年10月11日深夜〜12日)







 サボ島
 (ソロモン諸島・ガダルカナル島沖)





(平成22年11月19日)

第6戦隊「青葉」「衣笠」「古鷹」と駆逐艦「叢雲」「吹雪」は、輸送部隊の支援と敵飛行場砲撃の目的で夜陰に乗じ、26ノットの速力でガダルカナル島に接近しつつあった。
当夜はすでに「日進」を旗艦とする輸送隊が先行していた。
天候は雲の多い晴れで、ところどころにスコールがあった。
夜半近く、サボ島前面、本隊の左前方にスコール雲があり、その陰に何隻かの艦影があると思われたが、司令部はこれを先に出た日進隊が任務を終えて反転して来たものと判断した。

青葉隊はまだ戦闘の号令も出さずに高速で驀進していくと、突然正面から射撃を受けた。
そして一撃にして「青葉」はほとんど戦闘力を失ったのである。
「青葉」は戦闘を始めていないから、砲塔は全て静止の位置にあった。
敵の斉射はほとんど真正面から来て、1弾は背の高い2番砲塔の右砲の砲身をかすめて砲眼孔から砲塔内に入り、砲塔を全滅させた。
艦尾に向いて静止していた後部の3番砲塔では、前方に向いていた砲塔背面の弱い所を貫いて飛びこんだ砲弾が、砲尾に準備されていた装薬(発射用火薬)を燃焼させて、これまた全滅している。
どれも敵の8インチ砲弾らしい。
さらに不幸なことに、1発は艦橋正面右舷寄りから貫通し、そこの司令官腰掛にいた第6戦隊司令官・後藤存知少将の胴体を粉砕し、ちょうどその後方4〜5メートルのところにある艦橋昇降口の梯子を上って、艦橋甲板に姿を現した副長を吹き飛ばした。

この致命的な3発を受けた「青葉」は直ちに面舵をとって右に回頭する。
2番艦「衣笠」は逆に取り舵で隊列を離れ、3番艦「古鷹」と、両翼にいた駆逐艦は「青葉」に従って面舵を取る。
その結果、「青葉」大破、「古鷹」沈没、「吹雪」沈没、「衣笠」「叢雲」は無傷で奮戦し、敵に若干の損害を与えた模様という。

呉に帰還後、戦訓調査が行われ、大勢の士官が「青葉」に詰めかけた。
「青葉」を艦外から見ると、一見、そう大破しているとは思えない。
それは敵の砲弾が不発弾ばかりで、炸裂していないのだ。
しかし貫通の威力は十分に発揮している。
全艦を見て回ると、最初の一撃は正面から、面舵を取ってから後は左舷から、多数の砲弾が命中している。
これが全部炸裂していたら、本艦の水線以上の部分は全く形を変えていただろう。

(参考:堀 元美 著 『造船士官の回想(下)』 朝日ソノラマ 1994年8月第1刷発行)

(令和2年10月10日 追記)


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