慶雲館

滋賀県長浜市港町2−5


慶雲館 平成18年4月8日

慶雲館之記

本館は、明治20年2月21日明治天皇昭憲皇太后御同列で行幸になった由緒を有し「慶雲館」は伊藤博文公の命名になっている。
本館は寄棟造瓦葺二階建書院風の建築で園内には附属茶室を有している。
南庭の様式は池泉回遊式で築山を架している。
石組は豪華でその技術もまたすぐれた優秀な庭園であり明治45年京都の名匠植治、小川治兵衛氏の作庭になっている。
北庭は平庭になり特に巨石を配し、園内に松樹多く景観は豊かである。
館は南西方が湖に面し、東方は伊吹七尾の諸山に対し眺矚広闊勝状絶佳の景地である。

(説明板より)

慶雲館



慶雲館







(平成18年4月8日)

慶雲館の歴史

明治19年(1886)秋、明治天皇が京都行幸の帰路に、大津から船を利用し長浜に上陸される、との報が入りました。
浅見又蔵氏は早速私財を投じ、陛下の誕生日である11月3日に行在所建設を着工しました。
行幸は翌年2月21日ですから、3ヶ月余りの突貫工事。
行幸当日の朝に完成する慌しさだったと伝えられています。
慶雲館の敷地は6千余平米。
建物は尾州産の総檜造り寄棟造二階建で約500平米。
建設費は当時破格の1万円でした。
玉座が設けられた2階からは、琵琶湖と伊吹山が一望でき、当時の新聞に「美麗壮観同地に冠たるものなり」とあります。
命名は、当時の総理大臣・伊藤博文です。
慶雲館は浅見氏の別邸としてだけでなく、その後も長浜の迎賓館として使われていましたが、昭和10年(1935)の国史跡指定に伴い、翌年長浜市に寄付されました。
以後、市の施設として、盆栽展や会議場所等として使われてきました。
また、この場所は江戸時代後期の絵図に大通寺(真宗大谷派長浜別院)別殿と記され、住職の別荘であったことが確認されています。

(リーフレットより)

慶雲館の碑



慶雲館の碑
(慶雲館)





(平成18年4月8日)

慶雲館の碑

慶雲館建設のいきさつと慶雲館生みの親である浅見又蔵氏の事績を刻んだ石碑。
浅見又蔵氏が亡くなった翌年、明治34年(1901)顕彰するため建てられた。
浅見氏は、長浜を水陸交通の要衝ようしょうと位置づけ、太湖たいこ汽船会社を創設して巨利をおさめ、その私財の多くを公共に寄付し社会貢献をおこなった。

(説明板より)


慶雲館1階




慶雲館・1階






(平成18年4月8日)
玉座



玉座
(慶雲館・2階)





(平成18年4月8日)

明治天皇と長浜行幸

明治20年(1887)2月、明治天皇・皇后は京都行幸啓の帰路、長浜へ立ち寄られました。
琵琶湖を大津港から長浜港まで第二太湖丸で渡り、長浜駅から汽車に乗り換えるという行程でした。
2月21日、慶雲館は昼食をとられる休憩所となりました。
午後一時の到着に煙火が打ち上げられ、港からの仮設廊下には白縮緬が柱に巻かれ、白縮緬の垂れ幕がかけられました。
慶雲館の入り口には緑門が設けられ、一階東の間には浜縮緬をはじめ当地の名産品が展示されました。
そして、二階には天皇・皇后の玉座が設けられました。
慶雲館には1時間ほど滞在され、再び仮設廊下を経て北側の停車場から汽車に乗られました。

(説明板より)

慶雲館2階



慶雲館・2階







(平成18年4月8日)

庭園



庭園







(平成18年4月8日)

展示写真 展示写真

庭園

庭園は二代目又蔵により、慶雲館建設25周年を記念して明治45年(1912)に造営されました。
庭園は表門から中門に至る前庭、中門から本館玄関前に広がる本庭(奥庭)で構成されています。
本庭の特徴としては第一に、中央に深い涸池を穿つなど地形に大きな起伏をつけた立体的な構成が挙げられます。
二つ目は、前庭や玄関周辺と同様に巨石を用い、見る人を圧倒する豪壮な意匠です。
さらに、滋賀県ならではの特徴として琵琶湖の眺望があげられます。
作庭は京都の七代目小川治兵衛(屋号植治)。
近代日本庭園の先覚者と呼ばれ、平安神宮神苑をはじめ多くの造園をはじめ多くの造園を手がけています。
庭園完成時には、治兵衛の長男保太郎(白揚)の手による写真集が発行されており、白揚が築庭にかかわったことが窺い知れます。

(リーフレットより)

横綱像



横綱像
(慶雲館・前庭)





(平成18年4月8日)

横綱像

角聖と尊称される明治の大横綱常陸山
名前の通り常陸国(茨城県)の出身ですが、浅見又蔵翁が谷町として贔屓にしていました。
慶雲館にはライバルの横綱梅ヶ谷とともに何度も訪れ、その写真も残っています。

(リーフレットより)


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