騎兵第5連隊

編成地 設立時期 軍旗拝受
広島 明治23年 明治29年

明治23年1月、1個中隊を創設。
初代中隊長は梅崎信量大尉。(梅崎延太郎中将の父)
大隊の編成が完了したのは明治25年。
日清戦争まで大隊編成だったので軍旗は授与されなかった。
のちに連隊編成となり、明治29年11月18日に軍旗を拝受。

2個中隊編制の大隊から3個中隊編制の連隊となったが、大正11年の軍縮整理により、2個中隊編制に縮小された。
昭和15年、捜索第5連隊に改編(装甲車2個中隊、乗車2個中隊)され、軍旗を奉焼。

連隊(留守隊)で編成した騎兵隊及び捜索隊は捜索第39連隊のみ。


騎兵第5連隊跡碑




「騎兵第五聯隊跡」碑

(広島県広島市東区二葉の里3丁目付近)




(平成22年5月1日)
陣没軍人軍馬追悼之碑



「陣歿 軍人 軍馬 追悼之碑」
(広島県広島市東区二葉の里3丁目付近)


陸軍中将 鈴木荘六 書


(平成22年5月1日)
騎兵第5連隊跡

歴代連隊長
第 1代(大隊長) 少佐 木村  重 日清戦争 第12代 中佐 小川 正輔  
第 2代(連隊長) 大佐 大高坂正元 北清事変 第13代 大佐 黒谷 正忠  
第 3代 種田錠太郎 日露戦争 第14代 和田 義雄  
第 4代 中佐 平城 盛次   第15代 小堀 是繁 支那事変 
第 5代 副地 英吉   第16代 杉本 一雄
第 6代 土屋  篤   第17代 中佐 高橋 久雄
第 7代 松田 八郎   第18代 関根淳一郎
第 8代 関谷  守 シベリア事件 捜索第5連隊長
第 9代 手島 熊彦   第19代 大佐 佐伯 静夫 大東亜戦争
第10代 大佐 建川 美次   第20代 中佐 藤村 信吉
第11代 蒲   穆          

【戦歴】

皇軍の出動した外戦、事変で騎兵第5連隊が出動しなかったのは大正3年の青島戦役と満州事変のみ。

(日清戦争)
第5師団から混成旅団が派遣されるや、騎兵第5大隊から豊辺新作大尉が指揮する1個中隊が出動。
これが皇軍騎兵の海外出動の始めであった。
豊辺中隊は、まず成歓の戦闘で名声を上げる。
次いで大隊主力も出動し、平壌攻撃に参加し、朝鮮より満州に進出して各地の戦闘に参加した。

(北清事変・明治33年)
出動したのは第5師団のみだったので、騎兵としてもこの連隊のみの出動。
出動にあたり、試製の騎兵用電話機を携行したが、これが我が騎兵の電気通信の始めであった。

(日露戦争)
明治37年5月、第2軍(奥保大将)に属して遼東半島に出動。
金州、南山の攻撃では北方で背後の警戒に任ずる。
第2軍が反転して北方へ向って前進するや、師団の前方を前進し、捜索・警戒に任ずる。
また、しばしば騎兵第1旅団に属して行動し、得利寺、熊岳城、蓋平、大石橋等の各地の戦闘および遼陽会戦に参加。
沙河会戦では秋山騎兵支隊に属し、種田連隊長を長とする種田支隊の中堅として満州軍左翼の重要拠点・黒溝台を占領。
明治38年1月下旬の黒溝台の会戦においては第8師団の隷下に入る。
優勢な敵の攻撃を受けて同地を撤退、その西南方に行動し、満州軍を掩護して臨時立見軍の攻撃を容易にした。

(シベリア事件)
遠くザバイカル州のチタ方面に出動。
その後、戦線を縮小することとなり撤退する。
第5師団長(鈴木荘六中将)の内戦作戦によって、敵を各個に撃退して巧みに離脱した水際立った撤退作戦は有名。

(支那事変)
満州事変には出動しなかったが、支那事変では真っ先に動員されて、師団主力と共に北支に出動。
北京西方の山岳地帯に行動し、優勢なる敵の頑強なる抵抗を受け、連隊は寡兵をもって遊撃部隊として各種の任につくが、険難な地形と群がる敵に制されて辛酸を舐める。
昭和13年、南下して徐州会戦に参加し、騎兵の特性を発揮した。
昭和15年初め、南支方面軍の広西作戦に呼応し、連隊は大連付近に集結し、同方面に送られる。
希に見る重砲をもって反撃してきた南寧の激戦に参加。
続いて仏印進攻を準備して国境付近に駐留したが、昭和16年、捜索第5連隊に改編される。

(大東亜戦争)
昭和16年秋、上海付近に集結。
密かに南方・マレー進攻作戦を研究準備し、大戦劈頭、タイ国南部のシンゴラに上陸してマレーに進攻した。
タイ・マレー国境の堅固な敵陣地の独力攻略、北部マレーの穿貫突破、ジットラの堅陣の急襲壊滅等、その行動は皇軍陸戦の白眉と激賞された。
その後、連隊はニューギニアに転進し、カイナマに駐屯。
敵の空襲と飢餓に耐えて終戦に至る。

(参考:『日本騎兵史』 萌黄会・昭和38年11月発行)






陸軍軍人合葬之墓
(広島市・比治山陸軍墓地

明治廿九年七月廿九日建之
騎兵第五聯隊



(平成22年5月1日)

捜索第5連隊

昭和16年編成時
連隊長  陸軍中佐  佐伯静夫(陸士28期) 
副官  陸軍大尉  大島芳三郎(陸士47期) 
第1中隊長  陸軍中尉  古井貞方(陸士52期) 
第2中隊長  陸軍中尉  内海庄三(陸士53期) 
第3中隊長  陸軍中尉  中本 某(幹候) 
第4中隊長  陸軍中尉  沼田一夫(少候18期) 

(佐伯連隊長は昭和55年5月15日に逝去)

(参考:『騎兵第百十大隊史』 大隊史刊行委員会 昭和60年3月発行 非売品)

(令和2年5月9日 追記)



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