陸軍菊池(花房)飛行場

熊本県菊池市泗水町吉富


菊池(花房はなぶさ)飛行場跡案内板

ここ花房台地には、多くの人々の希望と努力と苦難の歴史が刻み込まれている。
戦雲急を告げる昭和10年、この地に軍用飛行場の建設が計画され、官民一体の造成工事の結果、15年、すべての施設が完成し、陸軍飛行学校が発足する運びとなった。
以後第二次大戦にかけて、多くの航空隊が駐屯し、厳しい訓練に明け暮れたが、その間訓練中の事故により、また終戦直前アメリカ艦載機の空爆により多くの犠牲者を出すこととなった。
20年8月15日終戦。
翌21年、引揚者、復員者、戦災者が開拓者として入植し、戦後復興の第一歩を踏み出した。
26年、この地に戦前から眠る無縁仏の慰霊塔を建立し、供養をしてきた。
また32年から戦時中少年飛行兵として若き日を過ごされた方々の亡き戦友を思う熱情にうたれ、無縁仏と戦没者の霊を合祀し、慰霊祭を行っている。
戦後60年、今もなお残る戦いの爪痕を目の当たりにし、壮絶な大戦を偲ぶ時、誠に感慨無量なものがある。
我々は郷土泗水にこういう大戦に関わる戦場があったことを認識し、戦争の悲惨さ、虚しさ、愚かしさを二度と起こさないことを肝に銘じて、ここに案内板を設置し、長く後世に伝えるものである。

平成17年3月
泗水町教育委員会

(案内板より)


慰霊塔

富の原区民一同
熊本県少飛会
少年飛行兵15期 菊水会
少年飛行兵16期 菊楠会
少年飛行兵18期 波多野会
特別幹部候補生2期 菊桐会


(平成23年2月7日)

建立の由来

戦後の食糧増産の国策に添って昭和21年2月11日菊池開拓団として50名の者が此の地に入植、富の原の邑造りの為には此の地に眠る諸々の霊を慰め空襲に依って散華した尊き戦死者の英霊を永遠に慰めることをが原点であると信じ、昭和32年5月12日慰霊塔を建立して年々慰霊祭を行なって来たが永年の風雨に暴され慰霊塔の傷みが激しくなった為建立30周年を迎えるに当り戦友会と地元住民の協力に依り改めて此の碑を建替えるものである

昭和62年4月5日

(碑文より)

碑文

戦後開拓者として、昭和21年2月入植した我々は、此の地に永住せんが為には、昭和16年7月開隊された菊池飛行場の地に眠る無縁仏を供養することが何より大切と考え、物資欠乏の折り総力を挙げて、昭和26年4月慰霊塔を建立し祭りを行ってきた。
昭和32年戦友会より、戦時中米軍機の大空襲、または訓練中、尊き命を国の為に捧げた多数の少年飛行兵、特別幹部候補生の冥福を祈り、共に英霊を慰めたいとの申し出により、以来区と戦友会と合同で平和日本の礎を築いた故人を偲んで、祭りを行って来た。
この慰霊祭を後世に伝えるために毎年4月第一日曜日を慰霊の日とし、地域の繁栄を願って、執り行っていく事を誓うものである。

平成14年4月吉日
富の原中央区

(副碑・碑文より)

旧陸軍航空通信学校菊池教育隊第3中隊
(特別幹部候補生)
戦歿者記名碑
少飛15期生 玉越 東一郎 山梨県
特幹2期生 高地 義信 福岡県
神野 博美 福岡県
大倉 一七 佐賀県
石本 一雄 長崎県
阿南 光彦 大分県
山野 春男 宮崎県
鈴木 昭吉 鹿児島県
平田 忠夫 徳島県
東 健二 徳島県
馬詰 邦夫 徳島県
岡久 武司 徳島県
昭和20年5月13日正午頃、米軍艦載機数拾機襲来
反復銃爆撃を受け、壮烈なる戦死を遂ぐ。

昭和61年4月建立 菊桐会一同

(側碑・碑文より)
戦歿者記名碑
陸軍航空通信学校菊池教育隊 18期生
田代 重治 鹿児島県樋脇町
山川 鐵次 鹿児島県薩摩町

昭和20年5月13日戦死

同日朝面会の為に来隊されし18期生の
姉1名同じく18期生の姉2名弟1名
合計4名の姉弟が面会所に於て米軍機
による爆弾の直撃により亡くなられた
戦歿なされし諸先輩並びに同期生の
英霊と共に併せて安らかなる御冥福を
心よりお祈り申し上げます

平成元年12月吉日建立
大分陸軍少年飛行兵学校出身者の会
蒼窮会

(側碑・碑文より)
陸軍少年飛行兵
17期戦没者 記銘碑
荒井 兼男 福島県
伊東 昭和 群馬県
菊池  昭 宮城県
久保田 仁 長野県
小林 和正 岡山県
佐藤 穂瑞 韓国
酒井  璋 兵庫県
松倉  武 愛知県
本藤 健二郎 埼玉県
村山 七三男 群馬県
若くして菊池の地に散った
戦友よ安らかに眠り給え

平成6年5月13日建之
陸軍少年飛行兵17期菊池会

(側碑・碑文より)
少年飛行兵
楠隊16期(通信)戦没者
本田 次男 陸軍中尉 群馬県
平敷 盛武 陸軍曹長 沖縄県
川口 清    
斎藤 金蔵   東京都
坂本 乙萬   山梨県
少飛16期菊楠会
少飛15期戦没者
田中 喬春   長崎県
少飛15期菊水会

昭和62年4月5日建立

(側碑・碑文より)
少年飛行兵
16期(通信)戦没者
朝倉 伊佐雄 愛媛県宇和島市
池田 丸二 鹿児島県奄美大島
工藤  晃 大分市坂ノ市
杉浦 正俶 山形市緑町
徳本 文輝 愛媛県伊予市
宮内  清 千葉県
森田 文男 鹿児島県奄美大島

昭和56年4月建立
少飛16期菊楠会

(側碑・碑文より)






飛行場営門





(平成23年2月7日)
飛行場営門前の道路






給水塔






(平成23年2月7日)






「開隊記念」碑






(平成23年2月7日)

由来

昭和16年7月陸軍航空隊三部隊が此の地に駐留し、その開隊記念碑として唯一現存していましたが風化が甚しくなり改修致しました。
花房台地に陸軍航空隊花房飛行場が熊本県各地の住民の奉仕作業等もあり完成しました。
過去の悲惨な歴史を直視し、平和日本の礎を築いた人々を偲び、この碑を後世に残します。

平成5年12月吉日
富の原中央区

(碑文より)


航空隊営門と衛兵立哨舎跡

(平成23年2月7日)
木造格納庫基礎




(平成23年2月7日)

弾薬庫


(平成23年2月7日)

鉄骨格納庫基礎

(平成23年2月7日)

燃料庫

(平成23年2月7日)


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