(クラーク)
平成16年5月7日(第2日目) |
午前6時半起床、急いで朝食を済ませる。
7時半チェックアウト。
冷蔵庫の飲み物を飲んでしまったので、デポジットから80ペソ引かれて920ペソ返してもらう。
このホテルの近くに『クラーク博物館』があるというので、朝一番で訪問することにしました。
しかし、昨年来た時には近くに博物館があることは教えてくれなかったんだよなぁ〜
クラークフィールドの敷地内(クラークスペシャルエコノミックゾーン)を少し走って博物館に到着。
しかし、入口は閉まっている!
すると、警備のオバサンがやってきて「8時に開くから・・・」とのこと。
現在7時50分。あと10分か。待ちましょう。
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クラーク博物館前に野外展示されていた日本軍の対空機関砲です。 説明板ではJAPANESE LIGHT ANTI−AIRCRAFT TWIN AUTOMATIC CANON と紹介されていました。 多分、『九六式25ミリ連装機関砲』だと思います。 |
しかし、それにしても暑い・・・・去年もこんなに暑かったかなぁ?
とにかく汗が噴き出してくるんですよ。
ところが、このクソ暑い中、待てど暮らせど博物館の係員がやって来ない!もう8時を過ぎてるのに・・・・
警備のオバチャンも困り顔。
この警備のオバチャン。気を遣ってしきりに話し掛けてくる。当然英語で・・・・
丁度、今は総選挙の真っ最中。話題は選挙の話。
このオバチャンはアロヨ大統領が嫌いなそうです。
経済政策のミスが、その理由。
アロヨさんが大統領になってから物価は上がるわ、給料は下がるわ・・・・
彼女の日給は224.50ペソ(449円)なのだそうですよ。しかも8時間労働で。
さて、その金額は一般的に多いのか少ないのか私にはわからない。
「食べるだけで精一杯!わかるぅ〜?」と言われたので、多分少ないんでしょうね。
そういえばドミンには日給1,000ペソ払っているんだから、それから比べたら相当少ないね。
時刻は8時半を過ぎましたが、まだ係員はやってきません。
そのうち話は選挙のことで白熱し始めました。
私にもわかるように英語で話していたのが、ついにタガログ語での大議論!
ドライバーとドミンと警備のオバチャンがワイワイ始めちまった!
私のことはそっちのけ・・・・・
9時近くになって、ようやく係員がやってきました。
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博物館の係員と一緒に現れた物売りのお兄ちゃん。 ”タホ”という豆腐のような食べ物を売っていました。 左の缶に入っているのが豆腐のような物。 尋ねてみると豆で出来てると言うのだから豆腐と同じでしょう。 これをスプーンですくってカップに入れます。 |
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この豆腐のような物に”サゴ”と言うタピオカみたいなものを入れて、更に黒蜜のような甘いシロップをかけます。 これを飲むようにして食べます。 食感は、湯豆腐に黒蜜をかけた感じ。 結構おいしかったです。 1カップ10ペソ(20円)でした。 警備のオバチャンにも買ってあげました。 |
ようやく係員が来て博物館の鍵を開けてくれました。
入館料は大人30ペソ(60円)。
館内は撮影禁止とのこと。
この係員が私に付いて展示物を一つ一つ説明してくれました。
この博物館は日本で言えば「郷土博物館」
原住民のアエタ(aeta)族の時代から現在まで。
私のここでの目的は日本軍の資料の有無の確認。
ありました、ありました、日本軍に関する資料。
英語で延々と説明されるのですが、郷土史やらパンパンガ州の偉人の話はさっぱりわかりません。
ところが不思議なもので、戦争の話と日本軍の話になると俄然ヒヤリング力が向上してしまうのですよ。
一般英会話はさっぱり出来ないのですが、この分野になるとどういうわけか・・・・・会話が弾んじゃうんですねぇ。
そのうち係員が突然「写真撮っていいよ」と許可をくれました。
話が弾んじゃったせいかな?
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何て書いてあったのか忘れてしまいましたが、説明文が違っていたので係員に教えてあげた機関銃。 「これは戦車に搭載されていた機関銃で、取り外して車外でも使えるようになっているんだ」と話したら、早速説明文を直しておきましょうとのこと。 多分、『7.7ミリ九七式車載重機関銃』だと思います。 偉そうなことを言った割には自信はないのですが・・・・多分。 |
※「さぁぷらす戦史図書館」の佐藤様からご教示を戴きました。
写真の機関銃は「九七式車載重機関銃」で間違いないそうです。
銃の上に付いてる長い筒は眼鏡で、戦闘機の照準用眼鏡を改良したものだそうで、非常に性能が良かったそうです。
また、眼鏡とマガジン(弾倉)が装備されたまま展示されているのは非常に珍しいのではないかということでした。
(平成16年5月23日追記)
ピナツボ山の噴火した当時の写真のパネルやらの説明を聞いたりして、続いて2階へ。
ここには昔使っていた道具類やら地元出身の偉い人の胸像や遺品などが展示されていました。
その中に『ひき臼』がありました。
「これは、こんな風にして使うんだ」と説明してくれたのですが・・・・
「は?これ、日本にもあるけど・・・・」と言ったら係員にビックリされてしまいました。
そば粉などを挽く時に昔はこういう臼で挽いていたんだけど・・・・
そんなに驚くようなことなのか?
「日本にもあるのか!」と、えらく感動しておりました。
何だかんだで1時間も見学してしまいました。
係員から「このスペシャルエコノミックゾーンの敷地内を案内してあげようか?」と言われましたが、ここは広大な敷地です。
あと何時間かかるか分からない。
次の予定もあるので、お断りして博物館を後にしたのでありました。