三重県護国神社

三重県津市広明町


 平成16年2月7日

三重県護国神社の御由緒

明治2年己巳年11月舊津藩主藤堂高献安濃郡八幡町八幡神社の境内に小祠を建て戊辰の役官軍として戦死したる藩士の霊を祀り表忠社と稱したりしが明治7年3月官祭に列せられ仝8年10月招魂社と改稱す
其後明治10年西南の役に於ける本県出身戦死者を東京靖国神社に合祀せられたるも遺族の多くは遠隔の地にある仝神社に参拝すること能はさるを憂へ明治19年許可を受け本社に合祀し明治34年6月官祭招魂社と改稱す
仝35年明治二十七八年戦役及明治三十三年清国事件に於ける死没者合祀の許可を受け明治42年津市大字下部田に移築し仝時に明治三十七、八年戦没及韓国暴徒鎮壓事件死没者を合祀す
明治43年11月13日
大正天皇東宮に在しゝ時本県に御駐軍の際東宮侍従田内三吉を差遣あらせられ幣饌料を献せらる
明治44年5月 昭憲皇太后神宮御参拝の際幣饌料御下賜あらせらる
仝年7月朝鮮暴徒鎮壓並台湾土匪又は生蕃討伐に従事し死没せる者を合祀し大正4年7月日獨戦争並に台湾蕃匪討伐事件及元治元年京都御所に於て戦死したる桑名藩士を合祀し大正10年4月仝11年4月の兩度に大正3年乃至9年戦役に従事し死没せる者を合祀せり
例祭は4月20日たりしが昭和7年2月2日許可を受け4月30日に變更せり
爾後数度合祀を執行し今日に至れり
昭和14年4月1日三重県護国神社と改稱す
(旧神社明細帳より)

【年表】

明治元年 戊辰の役
明治2年11月23日 八幡神社(津市)の境内に表忠社として創祀せらる。 東京招魂社(靖国神社)創建
明治8年10月 招魂社と改称す。
明治10年2月 西南の役
明治34年6月14日 官祭招魂社と改称す。
明治37年2月 日露戦争
明治42年9月19日 現在地に移築遷座す。
大正3年8月 第一次世界大戦
昭和6年9月18日 満洲事変
昭和12年7月7日 日華事変
昭和14年4月1日 三重県護国神社と改称す。
昭和16年12月8日 大東亜戦争
昭和20年7月27日 戦災より諸殿舎炎上す。
昭和20年8月15日 終戦
昭和21年12月26日 三重神社と改称す。
昭和27年4月28日 独立
昭和28年11月2日 再び三重県護国神社と称す。

御祭神

靖国神社・護国神社はもと招魂舎・表忠社と呼称し、幕末維新の当時新日本建設のため東奔西走の間に殉難した人々を祀ったのが創始であり、軍人に限らず国事国難に殉じた各界各層の悲しむべき人々の慰霊及び安鎮と感謝を目的として建立されたものである。
祭神が人であり、祭神数が余りにも多数であり、創立の時代が新しい事などから、いわゆる一般の神社とその性格を異にするように考える者があるようだが、凡そ先人を神として祀る信仰は日本神道の特質である。
祖先を追慕しこれを神として祀り敬虔の誠を致すと共に、その霊を慰め安じ、又その遺訓に随順して自粛自戒し、子孫の繁栄を祈願し感謝する。
それ等の風習は日本人の古来の伝統であり信条である。

この伝統と信条はいわゆる惟神(かんながら)の思想・哲学・宗教として発展をとげつつ今日の神社神道として大成するに至った。
しかも人を神として祀る思想は祖先に限定されたものではなく、あらゆる階層の人々を神として一律平等に祀ってある。

慰霊の為に神社が創始された例は、遠く平安時代から近くは江戸時代まで多くみられており神社創立の年代が比較的新しく、目的が慰霊安鎮を主とするものであるとしても、一般にいう神社と何ら変る所はないのである。

これ等について端的に言い表した社会学者、清水幾太郎氏の一文を紹介する。

日本の神々は、神秘的なものとは限らない大きな功業を残した人間、身に権威を備えた人物は、何時の間にか、自然に神になってしまう。
かつて、国語学者と英語学者との間で、「神」と「上」とは語源的に違うとか同じであるとかいう論争が行われたことがあるが、日本人の歴史の中では、何等かの意味で常人を越える人間は、「上」であり、やがて「神」になったように思う。
もと一介の四夫(ひっぷ)であった人間も、身を国家に献げたことによって神になる。
そういう神々を祀(まつ)ったのが靖国神社であることが判(わか)らないで、戦後の西洋風の尺度だけで片づけようとしていたら、日本の寛大な神々も遂には怒り出す時が来るであろう。
ー日本の神々ー
(中日新聞「風の声」)

元治元年禁闕闖入事変 3柱
戊辰の役 37柱
西南の役 347柱
日清戦争 290柱
日露戦争 2,553柱
朝鮮事件 13柱
台湾事件 42柱
日独戦役 141柱
満州及上海事変 53柱
日華及大東亜戦争 56,825柱
総御柱数 60,304柱
昭和61年4月1日現在

(三重県護国神社のリーフレットより)


歩兵第51連隊慰霊碑
歩兵第133連隊戦没者慰霊碑
歩兵第151連隊戦没者慰霊碑
陸軍少年飛行兵・慰霊の灯籠


交通
JR・近鉄 津駅下車、西口より徒歩数分



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