本居宣長 もとおり・のりなが

享保15年5月7日(1730年6月21日)〜享和元年9月29日(1801年11月5日)


旧姓は小津。
伊勢国松阪の木綿問屋に生まれましたが、家業の不振と商家に不向きな性格のため、母親の勇断で医学修業に京都に遊学しました。
上京中、堀景山に漢学を学ぶ傍ら、景山を通じて契沖の歌学にふれて開眼しました。
やがて賀茂真淵と出会い、『古事記』の研究を託されるとともに正式に入門し、『万葉集』などについての質疑を続けました。
後半生は『古事記伝』の完成に精力を傾注し、寛政10年(1798)に終業しました。


本居宣長旧宅



本居宣長旧宅「鈴屋」
(三重県松阪市・松阪城跡)




(平成16年2月7日)
旧宅内部 旧宅の内部(1階)

国指定特別史跡 本居宣長旧宅

旧所在地 松阪市魚町1645番地
時代 江戸時代(1691年)
建坪 74.25平方メートル
特別史跡指定 昭和28年3月30日

この家は、宣長が12歳のときから亡くなるまで住んだところで、彼の祖父が隠居所として元禄4年(1691)に建てたものである。
宣長は、この家で医者としての仕事をし、古典の講義をしたり、歌会を開いたりした。
二階の書斎は、宣長が53歳のとき、物置を改造して設けたもので、床の間の柱に掛鈴を下げていたことから「鈴屋すずのや」と呼ばれている。
もと魚町にあったのを、保存と公開のため、明治42年(1909)に現在地に移築した。
その宅跡には、息子春庭の住居や土蔵が残されている。

平成2年3月25日
松阪市教育委員会

(説明板より)


本居宣長旧宅跡



本居宣長旧宅跡
(三重県松阪市魚町)




(平成16年2月7日)

国指定特別史跡 本居宣長旧宅跡  附 春庭旧宅・土蔵

所在地 松阪市魚町1645番地
面積 436.49平方メートル
特別史跡指定 昭和28年3月31日

近世を代表する国学者本居宣長(1730〜1801)が、12歳から72歳で生涯を閉じるまでの60年間をを過ごした場所である。
宣長はここで医者を開業する傍ら、日本の古典を研究し、「古事記伝」や「源氏物語玉の小櫛たまのおぐし」など78種206冊に及ぶ著述を成し、また全国500余名の門人を指導した。
言わばこの地は、近世国学が大成された記念すべき場所である。
宣長の住んだ居宅は、明治42年に保存と公開のために松阪公園へ移築され、宣長の書斎の名前である「鈴屋すずのや」の名称で今も親しまれている。
現在、旧宅跡に礎石とともに残る家は、宣長の長男春庭はるにわの旧宅と本居家の土蔵である。
この2つの建物も昭和42年に特別史跡に指定され、往時の姿を今にとどめている。

平成5年2月25日
松阪市教育委員会

(説明板より)

旧宅跡 本居宣長旧宅の礎石(手前)
長男春庭邸と土蔵(奥)
春庭の家 本居宣長の長男・春庭の家

特別史跡 本居宣長宅跡碑 (碑文)

偉大なる国学者本居宣長の先祖は代々伊勢国司北畠氏の家臣であり武運の二男本居武秀が当家の初代である
その子七右衛門は氏を小津と改めて松阪に住んだ
3代三郎右衛門は江戸店持ちの豪商として栄え承応3年松阪本町に本宅を建て魚町にも家を持った
4代定治は老後魚町に隠居したがその家は元禄4年頃の建築でこれが後に鈴屋となった
5代定利の子が宣長である
定利が他界して小津家は店をとじた
その翌寛保元年に宣長母子は魚町の家を本宅として移り住んだ
宣長は生涯この家に住み氏を本居に復し号を鈴屋と称し医業のかたわら学問に励んだ
特にわが国最古の古典を究めて古事記伝をあらわし契沖以来の国学を大成した
宣長の長男春庭も後鈴屋と号し国語学史上に不滅の学説をたてた
その後の子孫は明治中期までこの鈴屋に居住した
明治38年宣長に従三位を追贈せられ官民の間に宣長遺跡の保存顕彰の気運がたかまり翌年鈴屋遺蹟保存会が生まれた
明治42年に保存会は魚町の鈴屋旧宅を松阪公園内に移してこれを保護し魚町宅跡をも整備補修して保存につとめ以て今日に及んでいる
昭和25年宣長5世の孫清造は松阪に所有する土地建物のすべてを松阪市に寄贈した
その鈴屋の宅跡も旧宅も今は国が指定する特別史跡となっている
思うに魚町1645番地のこの宅地こそ盛名四海に鳴る鈴屋の遺跡であり学問史上不朽の宣長学発祥の地でもあるこの清らかに貴い史跡の由緒をば永遠にのこし伝えたくここにその大要を記しとどめる

昭和49年11月
松阪市長 吉田逸郎 篆額
本居宣長記念館長 山田勘藏 謹撰
中橋香山 敬書


本居宣長記念館



本居宣長記念館
(三重県松阪市・松阪城跡)




(平成16年2月7日)

1970年11月5日開館。
本居家より松阪市への寄贈資料など16,000点を収蔵、年5回展示替。
資料は宣長の著書、蔵書、遺品、版木のほか一族、門人の著書、書簡など、近世国学の全領域に及ぶ。
重要文化財467種1,949点。
県有形文化財20種31点。
講座室では、展示品説明会、講演会、月例講座、歌会などを開催。

ご案内
休館日 月曜日(祝日の場合は翌日)・年末年始
開館時間 9:00〜16:30
入館料(記念館・旧宅共通) 大人300円 子供100円(小学校4年〜高校生)
交通 JR・近鉄松阪駅より徒歩15分

「本居宣長の生涯〜その学の軌跡〜」 岩田隆著 以文社発行 1999年第1版 1,900円+税
「図説 本居宣長」 本居宣長記念館発行 平成8年第9版(改訂再版)
「松阪に生きた宣長」(付録 絵葉書4種付) 伊勢の國・松阪十樂製作  頒布価格900円
「蒲生氏郷小傅」 山田勘蔵著 本居宣長記念館発行 平成8年第4版


【儒教批判】

本居宣長は儒教をいかに批判したか。
宣長は儒教の人工的道徳を激しく排撃し、「教育は必要だが、儒教的な作為の徳育には反対である」と言って、「からごころ」を排撃した。
というのも唐心に汚染されると日本人も形式主義に陥没し、虚飾偽善に走らされたからだ。

宣長の『古事記伝』にいう。
「語にかかわらず、義理をのみ旨とするは、異国の儒仏などの教誡きょうかいを書きあらはし、はた物の理などを諭へることなどは、つゆばかりもなくてただ古へを記せる語の外には何の隠れたる意をも理をも、こめたるものにあらず、語の外に教誡をこめたりというは、漢にへつらへるものなり」と。

(参考:宮崎正弘 著 『中国大破綻〜ついに「失われる20年」に突入する〜』 2015年 第1版 PHP研究所)

(平成27年12月13日・追記)




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