(ラバウル)
平成21年(2009年)3月4日・第5日目 |
お昼は、旧ラバウル市街にあるラバウルホテルのレストランで。
サミエル君とドライバーはお弁当持参してきたと言って我々を残してどこかへ行ってしまった。
で・・・“先生”と2人で適当に食事を頼み昼食を済ませたのだが・・・
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昼食は中華 オーナーはラバウル在住の中国系らしい。 |
食事を終えたらお金を請求された・・・・
ん?何で払わなくちゃならないんだ?・・・我々は食事込みのツアーなんだけど・・・・
迎えにきたサミエル君に交渉させたが、お店側は金を払えと言う。
仕方がないので一応食事代を払うが・・・・
まったく今回の旅では、この食事については本当に気が休まらない。
神経が疲れる。
とりあえず仮払いとして、この件については日本の旅行社と打ち合わせしてくれるよう伝える。
右の高い山が「姉山」、左の小高い丘が「観測所跡」
さて・・・午後の戦跡訪問は・・・
まずは、旧ラバウル市街にある「ヤマモト・バンカー」
連合艦隊司令長官である山本五十六がいたという場所とのことだが・・・・
ここは多分「戦闘指揮所」だろう。
ここに山本司令長官が来たことはあっても常時ここで寝泊まりしていたわけではあるまい?
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火山灰に埋もれている25ミリ3連装機銃 |
周囲にはかなりの火山灰が堆積していた。
火山灰の泥流に飲み込まれているという感じだが、よくも完全に埋没しなかったものだ。
ペンライトを手にして内部に入る。
階段を数歩下り、奥の部屋に向かったのだが足元は真黒。
何でこんなに床が黒いんだろう?
踏み込んだ瞬間・・・・ズボッ!・・・・ギャ〜!
ドロドロの火山灰の泥が堆積していた。
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内部の部屋 |
「おい!サミエ〜ル!お前、この泥を取り除いておけよ!」
「え〜私がやるんですか?」
「お前、ガイドだろう?俺を案内できるように綺麗にしておけ!」
「お金ください・・・・(笑)・・・あ、やだ、お金もらっても・・・やだ。(笑)」
サミエル君をからかって遊ぶのは面白い。(笑)
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ヤマモト・バンカーの内部の上の部屋は、非常に狭い円柱形の部屋だった。 天井には地図が描かれている。 よく「作戦室」としてHPなどでも紹介されているが・・・ 果たして、どうなのだろうか? 横の壁面には「RR方面味方識別」という地図もコンクリートに直接描かれている。 当時のままのようである。 本当にこんな狭い部屋で作戦会議をしたのだろうか? 息がつまりそうなんだけど・・・ |
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で・・・ここで、サミエル君の説明・・・・
「この部屋は“処刑部屋”です」と言う。(笑)
日本刀で首をはねた部屋だというのである。
あのね・・・・こんな狭い部屋で日本刀を振り回せるか!(笑)
だいたい、戦闘指揮所の中で誰の首をはねるっていうの?
参ったなぁ〜・・・・それ、トンチンカンな話だぞ、サミエル君。(笑)
誰から聞いたんだ?・・・そんな話・・・
さて、次は・・・・「花吹山」の近くまで行くことにする。
と・・・“先生”が火山なんかには興味はない、そんなものを撮影に来たのではない・・・と言いだした。
「しかしですねぇ〜先生・・・・ラバウルと言えば、花吹山の火山ですよ。この火山はシンボルですから・・・・これを撮影しないと意味がないと思うんですよね・・・できれば、バックに火山の噴煙を入れて・・・とか・・・」と生意気にも撮影アングルにまで口を出してしまったが・・・
“先生”は興味を示さない御様子。
この「花吹山」の火山灰には日本軍は少なからず苦しんだ。
ひどい時は、零戦が1機離陸した後は火山灰がもうもうと巻きあがり、次の零戦が飛べないということもあったのだ。
だから・・・「花吹山」はラバウルの戦記の中には必ず出てくる有名な山である。
この山を写真に撮らなければ意味がないのではなかろうか?
が・・・・“先生”はどうもそのへんのことを御存じではないらしい。
“先生”は、戦跡に関する写真展や出版を考えられておられているそうなので、ラバウルでは、この火山が入っていなければ・・・と思ったのだが・・・
しかも、火山は先月から活発に活動中。
ドドドッと唸りをあげて噴煙をあげているのである。
これはなかなか見られない光景ではないか?
全く乗る気のない先生を置いて、私ははどんどん先に進むことにした。
「お〜い!サミエ〜ル!行くぞ!もっと先まで行くぞ!」
「行くんですかぁ〜危ないと思います」
「ん?あの先に温泉があるよな?温泉!」
「あ・・・ありますけど・・・」
「そこまで行けるだろ?」
「行けます。危ないですけど・・・・行けます」
「じゃぁ、行こうぜ!」(笑)
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ここには2階建てのスーパーマーケットがあったという。 今は完全に火山灰の下に埋まっている。 泥流が削った“谷間”から建物の残骸がチラホラと見える。 |
この先に温泉が出ている場所があるはずである。
海軍のパイロットなどが疲れを癒したという「花吹温泉」である。
そこを見てみたい。(笑)
そのためには多少の危険はやむを得まい。
命がけ・・・・っていっても火山の真下じゃあるまいし・・・
火山は対岸である。
「大丈夫だ!サミエル!死なねぇよ!行くぞ!」(笑)
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温泉が噴出している場所に到着。
温泉とは大したものだ・・・・
これだけ厚く積もった火山灰を突き抜けて吹き出しているのだから・・・・
うっかりよそ見をしていると足元の火山灰が崩れる。
この“お湯”・・・・さぞかし熱いんだろうなぁ〜
この中に足を突っ込んだら・・・・ヤバイ・・・・(笑)
「花吹山」の噴火を指さして・・・・サミエル君、曰く・・・・
「夜になると、真っ赤な塊が飛んで綺麗です!」
「おお!それじゃ、夜、ここに来ようよ!それ・・・ここから見よう!」
「嫌です!死にますから、嫌です!」
「大丈夫だって〜死なないって〜」
「危ないです!死にます!」
「それじゃぁ・・・・特別にチップをあげるから・・・どうよ?」
「チップ?う〜ん・・・・でも、死ぬから駄目です!」
「じゃぁ、君は車の中にいていいから・・・僕が歩いてここに来るから」
「車の中?・・・それならいいです・・・・いや、駄目・・・車に当たったら死ぬから・・・嫌です(笑)」
火山弾が直撃する確率はそんなに高くないんじゃないの?(笑)
「サミエル君!僕のために死んでくれないか?ヒュルヒュルヒュル〜・・・ドカ〜ン!」
「え〜っ!それ・・・死にますよ〜嫌です〜!!」
「君・・・ガイドだよね?」
「はい、ガイドですけど・・・でも、嫌です!死にたくないです〜」
散々、彼をからかって遊ぶ。
が・・・遠くに停めた車に“先生”を残していたことを思い出した。(笑)
いけねぇ〜・・・・そろそろ戻らねば・・・・
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