(フィレンツェ)
平成18年(2006年)12月7日(木)・第4日目 |
今日は終日自由行動の日。
オプショナルツアー『トスカーナ世界遺産めぐりとシエナ・サンジミニャーノ観光(昼食付)』を申し込んでおいたのだが、最少催行人数の8名に達しなかったのだろう、オプショナルツアーの催行は中止となり、我々もまた自由行動を余儀なくされた。
しかし・・・・これが結果的には正解だったのである。
外は雨、風も強い。
ちょっと出かける気が起きなかったが、朝食を済ませた頃には雨が止んでいた。
なんという幸運か。
“晴れ女”の我が母の威力に脱帽!(笑)
ホテルからフィレンツェの町まではタクシーで約30ユーロ(約4,740円)かかるという。
当然・・・・我が母からはタクシー使用案は却下!
路線バスで行くこととする。
ホテル:フローレンス・レジデンス バスのチケットはバスの中では売っていない。 ホテルのフロントで帰りの分も一緒に買う。 1枚1.20ユーロ(約191円) |
路線バスの中 3つくらいあるドアからバスに乗り込んで、この機械にチケットを入れてガチャンと刻印を押してチケットはそのまま自分で持つ。 (この機械はバスの中に幾つか設置されている) ならば・・・チケットを買わずに乗ってもわからないような気がするが・・・ もし、検札された場合、このチケットを持っていないと、ちょっとマズイことになるのだそうだ。 |
路線バスの隣に座ったインド系の青年から「英語が話せるか?」と声をかけられたのがきっかけで、しばしおしゃべりを楽しむ。
私の母を指して「奥さんか?」と聞くので「母だ」と答えたら・・・・「若いねぇ〜」と驚かれる。
近くの外人も「えっ!」と驚いた顔で私を見て視線が合ったら笑っている。
ひぇ〜外人にも夫婦と間違えられた!ショック!(笑)
このインド系の青年の奥さんはフィリピン人だというのでフィリピンの話で大いに盛り上がる。
イタリアでフィリピンのことが共通の話題になるとは・・・・意外な展開。
世界は広いようで狭いかも。
母は、私が英語を話すのを初めて聞いたので大いに感激していた。
「英語が話せるんだぁ〜うらやましいなぁ〜英語が話せるって。そばで聞いているだけで楽しくなるわ」
あのぉ〜私の英語は中学1年生程度の英語なんですけど・・・・(笑)
ホテルから市内まで約30分ほどだという話だったが、渋滞に巻き込まれて1時間ちかくかかる。
サンタマリア・ノヴェッラ駅(Staz.S.M.Novella)が終点らしい。
乗客全員が降りたので真似して降りる。
ここから地図を片手に徒歩でドゥオモ方向に向かう。
ジオットの鐘楼(Campanile di Giotto) ドゥオモの右側に建つ高さ約84mの鐘楼 |
ドゥオモの入り口らしきところに張り紙があり、確か・・・10時半だか11時だかに開館というようなことが書かれていた。
それならば・・・まずはウフィツィ美術館へ行くことにしよう。
この美術館は人気があり、早い時間から並ばないといけないといわれていた。
1時間ぐらいは並ぶようだと・・・・
ところが・・・どこを見ても列らしきものが見当たらない!
「あれ?ここがウフィツィ美術館なのかな?誰も並んでないんだけど・・・」
しばし、美術館らしき建物の周りをウロウロ・・・・
やっぱり・・・ここだよなぁ〜
個人客用の入口らしきものがあるのだが、誰も並んでいない。
「ちょっと覗いてみたら?」と母。
「1時間近く並ぶっていう話だから、ここじゃないんじゃないかぁ?」
中に切符売り場らしきものが見えたので、試しに買えるかどうか・・・・いきなり「大人2枚!」と言ってみた。
すると、すんなり切符が買えてしまったのである。
入館料は1人9.50ユーロ(約1,511円)
ありゃ、以外にも簡単に入れてしまったぁ〜(笑)
このウフィツィ美術館(Galleria degli Uffizi)は所蔵の作品は全てメディチ家のコレクションだそうで、ルネッサンスを代表する傑作が集結しているそうだ。
ここにはボッティチェリの「ヴィーナスの誕生」なんていう有名な絵もあるのだが・・・・
薄暗くて・・・・なんだかなぁ〜
テレビや本で見るほうが綺麗でよく見える。
なにこれ?これ本物?複製品じゃないの?・・・・・っていう感じ。
その他にもいろいろあるが、宗教画ばかりを見ているとさすがに飽きる。
油絵の油が光に反射してしまい見づらかったり、薄暗くて見づらかったり・・・・
美術館や博物館に行くのが大好きな私としては・・・・・なんだかなぁ〜これ・・・・というのが正直な感想。
期待が大きすぎたせいかな?
それでも約1時間半かけて見学する。
カフェで一服 美術館を出てすぐ近くの『SUNCAFE』という店で一服する。 フレッシュオレンジジュース1杯7.00ユーロ(約1,113円) ガラスで仕切られたここのテーブルでしばしボケェ〜とする。 |
アルノ川沿いの道を歩く。 時刻はお昼。 朝には雨が降っていたのにお天気が良くなり快晴! しかも・・・・暑い! おい、おい、この時期は寒いんじゃなかったのでは? タートルネックのセーターを着ていたので首の周りに汗をかいて痒くなるほど。 しまったぁ〜もっと薄着をすればよかったぁ〜 |
(ヴェッキオ橋)
ヴェッキオ橋(Ponte Vecchio)は14世紀半ばに造られたアルノ川(Fiume Arno)に架かるフィレンツェ最古の橋。
ヴェッキオとは「古い」という意味で、最初に架けられたのは古代ローマ時代だといわれている。
その後、アルノ川の氾濫等で破壊されたりと何度か架け直され、現在の橋は1345年に造られたもの。
橋の両側に金銀細工のお店や装飾品のお店が並んでいるが、もともとは肉屋が並んでいたそうで、16世紀以降になって金細工の店などが並ぶようになったという。
それぞれのお店のショーウィンドウの中を見てまわるのも面白い。
お店によって飾り付けのセンスが違う。
「このお店の飾り方はイマイチだよねぇ〜」なんて言いながら見て歩く。
ヴェッキオ橋から見た景色 |
さぁ、お昼だ!
実は日本にいるときにインターネットでフィレンツェの食事場所を探しておいた。
お昼は・・・“Tボーンステーキ”を食べよう!
「Tボーンステーキって何?」と母。
「うっ!Tボーンステーキ?え〜と・・・・・知らない・・・」
実は、知ったようなことを言っているが“Tボーンステーキ”って何だか知らないのだ。(笑)
お店はヴェッキオ橋を対岸に渡って・・・・少し進んで・・・・右側の目立たない路地の中にあるらしい。
ちょっと迷ったが・・・すぐに見つかった!
レストラン:Ristorante La GALLERIA この路地の左側、真ん中辺りにあります。 |
お店の前にご主人が立っていて私がここだ!ここだ!と騒いでいたら手招きされた。
プリントアウトしたウェブサイトを見せて「これを見て日本から来た」と言ったら大喜びされた。
オーナーだという奥さんをご紹介頂く。
「家族でやっている店なんですよ」を連発。
日本人もよく来てくれると言う。
さて、では、早速“Tボーンステーキ”を・・・・・と思ったのだが、ウェブサイトでは食べきれないほどの量だと書いてある。
母はそれほど食べられないだろうから・・・・できるだけ少ないほうがいいのだけれど・・・
これが、うまく通じない。
何だかわからないうちに注文が済んだことになってしまった!
「何て言ったの?」と母。
え〜ん、お互いにわかったような・・・わからなかったような・・・・そんな感じで決まっちゃったんだよ〜(笑)
昼食 これが“Tボーンステーキ”かぁ! 確かに・・・・量が多いわぁ〜 母が食べられるかどうか心配だったのだが・・・・ これがまたなんともおいしいのです! 「お肉ってこんなにおいしかった?」と母。 出された時は食べきれないかなと思ったが、結局、全部食べてしまった。 しかも、母がかなり食べたのには驚いた。 「この骨にまだお肉が付いてるし・・・持って帰りたいわねぇ〜」と言う。 まさか・・・それは出来ないよ。お母さん!(笑) |
さて、この昼食の料金ですが・・・・
ACQUA(ミネラルウォーター)・・・2.00ユーロ(約318円)
CONTORNO(これが多分、サラダでしょう)・・・4.80ユーロ(約764円)
BISTECCA(これが多分、ステーキでしょう)・・・40.00ユーロ(約6,360円)
CAFFE(コーヒー)・・・・1杯1.60ユーロ(約255円)×2=3.20ユーロ(約510円)
2人分合計で、50.00ユーロ(約7,950円)なり!
デザートも食べたかったが・・・・お腹一杯で断念。
さて、食後の運動がてらヴェッキオ橋をまた渡って、ドゥオモへ向かう。
ドゥオモ(Duomo) 正式名称は、サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂。 1296年から175年もかけて建てられた高さ約106mのフィレンツェのシンボル。 |
ドゥオモの内部 この地下にはサンタ・レパラータ旧大聖堂の遺跡があり、一部が見学可能となっている。 その遺跡があるところにミュージアムショップが併設されていた。 地下に降りる階段は、確か・・・入口を入って右側にある柱の近くにあったような気がする。 |
さらりと見学を終了し、今度は路地を散策して楽しむことにする。
母の疲労度が気になるところだが・・・・まだ大丈夫なようだ。
さて、次はどこへ行こうか・・・・・
そうだ!ミケランジェロ広場に行ってみよう!ここからフィレンツェの町が一望できるという。
しかし・・・・ここは小高い丘。
抗癌治療は受けてるわ、喘息の持病はあるわの母は登れるか?
体調はすこぶる良好とのことなので連れて行くことにする。
(う〜ん、孝行息子なのか鬼息子なのか・・・・??)
アレ・グラツィ橋から見たミケランジェロ広場の丘 | アレ・グラツィ橋から見たアルノ川 |
ミケランジェロ広場(Piazza Michelangiolo)の丘までテクテク歩いていく。
さて、ここからが問題だ。朝の雨のせいで足元が滑りやすい。
またもや母と手を繋いでゆっくり登る。
とにかく・・・喘息の発作が起こらないことを望みながら・・・・
幸い問題なく“登頂”!「病は気から」と言うが・・・・本当かもね。
(ミケランジェロ広場から見る)
「どうだ!この景色!すごいだろ!」・・・・なんて威張って言ったが、実は私も初めて見る景色なのだ。(笑)
ここには屋台のお土産屋さんがいくつかあったが、夕方に近かったせいか団体観光客はおらず、老夫婦などがベンチに座っているのが目立った。
日本人は我々2人だけ。
近くのお店でジェラートを食べる。
小さいサイズのアイスを食べたい時は「ピッコロ!」と言えばいい。
「ピッコロ!ピッコロ!」と言ったら・・・・店員に笑われた。
しばらく経ったら・・・・トイレに行きたい!
近くにトイレらしき建物があったので覗いてみる。
すると・・・インド系の青年が手招きしている!(笑)
公衆トイレは有料。確か・・・・0.30ユーロ(30セント=約48円)ぐらいだったような気がする。
夕方になり、さすがに少々肌寒くなってきたところにアイスを食べてしまったから・・・・・“ピッコロ”じゃなくて“ピーゴロゴロ”となる。
先にトイレを出た母は私を探してオロオロしたらしい。
その時に、インド系の青年が身振り手振りで私がまだトイレにいるということを教えてくれたという。
「あの人、優しいんだよ〜」と母が喜んでいた。
こういうのを日本でも導入したらいいのにね。
常に綺麗に清掃されているし、防犯上も安全だし、雇用拡大にもつながるでしょ?
でも、有料というは日本人の感覚には向かないか?
1時間近くこの広場でのんびりして、暗くなる前に下に降り、アルノ川沿いにブラブラ歩く。
今度はピッティ宮殿(Palazzo Pitti)に行ってみる。
ピッティ宮殿は1457年に完成した建物で、内部に美術館や博物館があるらしいのだが・・・・
閉館時間もせまっているし、入館料は高そうだし・・・・「どうする?」
「入館料が高いんならやめておこう」と母。
ピッティ宮殿前のバール(カフェ)『FIRENZE』でフレッシュオレンジジュースを飲んで休憩。
値段は1杯4.20ユーロ(約668円)
(お店によって随分格差があるなぁ〜)
外は真っ暗。
ブラブラとヴェッキオ橋に向かって歩く。
途中で大理石みたいな白い石のようなもので出来ている精巧な人形(フィギュア)を売っているお店を見つける。
入ってみようか?
「ボンジョルノ!」(こんにちわ!)・・・・このイタリア語くらいは話せるが・・・・
正しくは「ボナセーラ!」(こんばんは)と言うべきだったか?
ここの店主と思われるお婆さんが色々と説明してくれるのだが・・・・全部イタリア語!
あのねぇ〜私は「ボンジョルノ!」しか知らないんですけど・・・・
この人形の材質は何かと英語で尋ねたのだが・・・・・イタリア語で何か言っている。
母からも「何を言ってるの?」と聞かれるが・・・
私は通訳じゃない!(笑)
参ったなぁ〜「ボンジョルノ!」なんて言ったのがマズかったかなぁ〜
この精巧な人形・・・・欲しいんだけど・・・・高い!
45ユーロ(約7,155円)
仕方がない・・・・イタリア語の会話の本を取り出して・・・
「ミ ファ ロ スコント?」(値引きしてもらえますか?)
すると、このお婆さん・・・・驚いた顔で身振り手振りで「それはできない」と言っているようだ。
あれ・・・・私のイタリア語が通じてしまった!
このお婆さんは「この人形は○○○だから値引きできない」と言っているらしい。
問題は・・・・この○○○の意味がわからない!
なんで、この小さな人形がこんなに高いのかという理由を知りたいのだが・・・・
値段が高い理由がわかれば買わないでもないのだが・・・・
結局、買うのをやめて店を出る。
さて、夕方6時。
少し早いが夕食を食べよう。
シニョーリア広場にあるピザ屋さん(?) ピザの夕食では母には申し訳ないのだが・・・・ イタリアに来て、まだピザを食べていなかったので母には我慢してもらいピザを頼む。 ピザとコーヒーの夕食。値段は失念。 帰国後、テレビにこの店がちょくちょく映るので・・・・ 「あ!このお店でピザを食べたんだよね!」と母が大喜び。 このお店で食事をしてよかった。 |
さて、そろそろホテルに戻りますか。
バス停はホテルから来た時に降りた駅のところにあるはず。
「あんたは方向音痴だから・・・・」と母が道案内に立つ。
ところが・・・・行けども行けども駅に着かない。
地図で確認したら・・・・サン・マルコ広場?
簡単に言うと・・・シニョーリア広場から北西方向に向かわねばならないのを北東に真っ直ぐ上ってしまったのだ!
これには母が大ショック!
顔面蒼白・・・疲れが顔にドッと出ている。
仕方がない・・・私が案内いたしましょう!
実は日本では方向音痴で迷子になるが、外国では一度も迷子になったことはない。(笑)
無事に駅に到着!
さて、帰るには26番のバス停から26、26a、26b、26cのいずれかのバスに乗ればいいと添乗員さんから聞いていたのだが・・・・
いくら探しても26番のバス停がない!
バスを降りた辺りからバスに乗ればいいとも聞いていたのだが・・・・・
その場所に行ってみたが、26番のポールが立っていない。
他の番号はあるんだけど・・・・
母は大パニック!
さっき道を間違えたショックと不安感と夜になってスリに遭うのではないかという恐怖感と・・・それに疲れが加わって・・・・ゲッソリした顔でオロオロしている。
私はいざとなったらタクシーで帰っちゃおうなどと思っているから平気なのだが・・・・
「この辺に立っていれば、そのうちバスが来るだろう」
「来ないじゃない!」
「直ぐに来るわけないだろ!」
もう、険悪な雰囲気。
運良く、まもなく26番のバスがやって来て我々の前を通り過ぎて止まった!
「それ!走れぇ〜!」
乗客が全員降りたのだが・・・まてよ、回送かもしれない。ここは少し様子を見て・・・・
地元の人が乗るのを確認して・・・・「よし!乗るぞ!」
しかし母の不安はまだ続く。
「本当にこのバスで大丈夫なの?」
「26番なんだから間違いない!」と何度言っても駄目。
そのうち、偶然にも同じツアーの参加者が夫々バラバラに乗り込んできた。
それを見た途端・・・・「あの人たちが乗ったんだから間違いないわ!」とやっと笑顔が戻る。
ん?何だそれ!そんなに息子を信用していなかったのかい!(笑)
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