2.シンポジウム

(グアム)


平成21年(2009年)3月17日

今日は何故か早起き。(笑)
旅に出るといつもより早起きできるのはなぜだろうか?

ホテルの部屋から見たタモンビーチ
ずっと向こうの丘の方に空港がある

「シンポジウム」は10時からとのことなので、それまでの間、一人で海岸を散歩することにした。
まずは、昨晩訪れたトーチカの場所に行ってみる。

タモンビーチ
海岸に残る日本軍のトーチカ
右の建物が、私が宿泊したホテル

早朝から日本人の女の子達が海岸に出ていたが・・・・
早くも現地人にナンパされていた。(笑)
いやぁ〜若いっていいねぇ〜
ナンパされて喜んでいられるのも今のうち・・・・
すぐに歳を取って・・・・そのうち誰からも相手にされなくなる。(笑)
まぁ、ナンパされるのもグアムに来た目的の一つなんだろうから大いに楽しめばいい。
痛い目に遭うのもそれはそれで経験だ・・・・
う〜ん・・・・拙者も歳を取ってしまったなぁ〜
冷やかに彼女たちを見ている自分が怖い。(笑)

ホテルの前のタモンビーチ

さて・・・まだまだ時間があるので海岸をウロウロしてみる。
が・・・・海岸を歩くのに、革靴にスラックス、シャツ姿・・・・水着を着ていないというのは、なんともおかしな格好である。(笑)
完全に“浮いている”(大笑)

途中で見かけたお花をパチリ!

他にも何か戦跡が残っていないかと思い歩いてみたが・・・・何もなかった。(笑)
ラバウルのココポ海岸の時のようにはいかない。
『柳の下にドジョウが2匹』・・・・とはいかなかった。(笑)

こういう感じのところに陣地があってもいいはずだけどなぁ〜
またもやお花をパチリ!

ホテル内のシンポジウム会場入り口

10時からシンポジウムに参加。
「シンポジウム」っていうけど、内容は全く知らない・・・・
続々とアメリカ人が会場に入って来て、アメリカ人の“偉い人”が司会進行役を務める。
“カーネル”と言っていたから・・・階級は大佐のようである。

シンポジウム会場内

日本側からは「関西組」の“ヨシダさん”がツアーを代表して英語でスピーチ。
ということは・・・この人が今回のツアーの「本当の」リーダーなのか?
何の説明も紹介もないからさっぱりわからない。
日本側参加者の中から従軍経験者がお一人、日本語で体験談を語る。
これは通訳兼お世話係として参加されている流暢な日本語を話すアメリカ人の“キングさん”が英語に通訳。
そのあと、戦史研究家らしい若いアメリカ人が硫黄島の戦いについて1時間程度講演した。
が・・・・講演は全て英語である!
通訳は・・・・ない!(笑)
私の場合は戦史に関して多少の知識があるので、少しは理解ができたからいいけど・・・・
果たして他の人はどうなんだろう?
この英語・・・・理解できてるのだろうか?
硫黄島の戦いの講演
プロジェクターに映し出された写真資料

講演会後は昼食休憩・・・・
昼食は隣りの部屋でバイキング料理。

バイキングの昼食
バイキングの料理は・・・・
それほど品数があるわけではなかった・・・・(笑)

会場には小さなブースがいくつか用意されていた。
が・・・・何のブースなのか、英語の苦手な私にはよくわからない。
その中に、本やDVDなどを販売していたブースがあったので、本を4冊ばかり買い込む。
硫黄島やグアム、サイパンに関する戦記で、当然英語の本である。
まぁ〜そのうちボチボチと辞書を片手に読めばなんとかなるだろう・・・・ということで購入する。

本を売っていたブース

昼食後、アメリカ側からも従軍経験者5名ほどが各自の体験談を語る。
硫黄島で戦った海兵隊員たちである。
これまた英語・・・・通訳はない。
さすがにこれは理解が難しい。

硫黄島の戦いに参加された米軍側従軍経験者の皆さん

日本人の場合でもそうだが、お年寄りって何を話しているのかよく聞き取れないのである。
それと同じで、アメリカ人のお年寄りの英語も聞き取りづらい。
我が日本人グループからは「英語では何を言っているのかさっぱりわからない」との声が漏れた。
というわけで・・・私のほうから近くに座っている人には、ある程度分かった範囲で日本語で説明してあげたが・・・
いやはやとんでもない「英語の時間」となってしまった。
学生時代ですらこんなに真剣に英語に耳を傾けたことはない。
ましてや「通訳」なんて・・・
我が生涯初めての体験である!(笑)

しかし、同時通訳者というのは大したもんだと思う。
だいたい、日本語で話している間でも、どんどん英語の話は続いているのである。
私なんかは、ついさっき聞いた英語を日本語に訳すことで精一杯で、その間に聞こえてくる英語は全く頭の中には入らない。
ん?今の話しは・・・・何だっけ?・・・・・の連続である。
同時通訳者は自分で話している間も頭の中で英語から自動的に日本語に変換するんだろう?
どういう脳ミソなのか知らないが・・・・同時に2つのことが出来るんだから大したもんだと改めて思った。

だいたい、私は高校3年の時に英語のテストで100点満点で15点という「輝かしい成績」の持主なのである!(大笑)
10分以上英語を聞いていると頭が爆発しそうになる男なのである。
あ〜学生時代にもう少し真剣に英語を勉強しておけばよかったと思っても、今更手遅れ。
情けないったらありゃしない。
自己嫌悪甚だし・・・・

ようやく“地獄”のシンポジウムも終ってくれた。
結局、この時になってようやくわかったのだが・・・・
この会合・・・・
硫黄島で戦ったアメリカの海兵隊関係者の会合らしい。
それに日本側から我々がオブザーバー的な立場で参加させていただいた・・・という様子である。
だから、日本語の通訳もなく、会場にポツンと座らされ、意味不明の英語で話を何時間も聞かされたわけである。(笑)
我々の今回のツアーはアメリカ側の会合に便乗したツアーなわけね?

今は学校は春休みでしょ?
英語のできる学生をボランティアで2〜3人連れて来て通訳させるってことは考えなかったのだろうか?
学生にとってもいい勉強になるだろうに・・・・
内容の充実した貴重なシンポジウムなだけに「話が分からない」というのはなんとももったいない話だ。
まぁ、お粗末といえばお粗末なツアーである。(笑)
私が企画担当だったらこんなふうにはしないんだけどなぁ〜
もう少し工夫するけどなぁ〜

シンポジウムの後は、明日行く硫黄島への渡航手続き。
同じ会場内で行う。
硫黄島は日本領だが・・・・(笑)
一般人の上陸は制限されている。
で・・・米軍側が飛行機をチャーターしてグアム島から硫黄島へ行く。
その海兵隊関係者のグループに我が日本人戦友会も便乗するのである。
参加者は我々を含めて約160名ほどいるらしい。
これがいくつかのグループに分かれ、我が日本人グループは「Cグループ」
お世話係の“キングさん”の指示の下、渡航手続きの書類作成を行う。
日本人が日本の領土に行くというのに・・・・なんとも面倒な・・・・(笑)
我が「Cグループ」を「C中隊」と名付けた。
軍隊ではCをチャーリーと呼び「チャーリー中隊」と呼ぶが・・・私はわざと「チキン中隊」と呼んで“キングさん”に笑われた。
チキンとは鶏のことだが、別の意味は「気が弱い」とか「逃げ腰」とかという意味がある。
つまり・・・自らを卑下した言葉である。(大笑)

夜はホテルの1階ラウンジで晩餐会。
グアム州知事夫妻をはじめ、海軍・空軍・海兵隊の“お偉いさん”も同席。
200名ほどが参加したのではないだろうか。

米軍現役の“お偉いさん”の挨拶

次々と“お偉いさん”がスピーチに立つが・・・・当然・・・英語!(笑)
私は一般会話はさっぱりわからない。
戦史ならある程度理解できるのだが・・・一般英語は100%近く・・・ダメ!(笑)
ということで・・・通訳なんてもってのほか・・・
大人しく下を向いて座っているしかない・・・・・(笑)
あ〜情けない・・・・

食後、従軍者は日米とも一人一人名前を呼ばれて記念品を贈呈された。
が・・・・すべて英語ですから・・・
我が日本側の従軍者は何が起こったのかさっぱりわからない。
相変わらず通訳もない・・・・
英語が達者なリーダーと思われる“ヨシダさん”も何の指示も出さない。
まずい・・・
お節介な私が日本側従軍経験者に声をかけて席を立たせた。
それにしても、どうしてこうもこのツアーの責任者は面倒見が悪いのだろうか。
自分のことだけ・・・・
他の参加者は無視・・・・
困ったものである。
しかも悲しいことに私は「能力不足」のため役立たず・・・・
情けないことこの上ない・・・・

その後、硫黄島の本を持ってきてサインを求める米軍関係者が何人も我がテーブルにやってきた。
日本側従軍経験者だけではなく私にもサインを求めてくるんだから困ったものだ。
で・・・何か話した気なのだが・・・・
日本人グループは英語ができないから・・・・シラッ〜(笑)
取りつく島もない・・・・とはこのことぞ。
私も一般会話は苦手・・・・
申し訳ないがお相手できない。(笑)
本当に英語が苦手というのは悲しい・・・・・
なんともしようがない・・・・

そのうち、グアム州知事の奥さんが挨拶に見えられた。
にこやかに一人一人に握手を求めたのだが・・・・
「この人だれ?」という顔で我が日本人グループは知事夫人を無視!(笑)
ヤバイ!まずい!
「この方は州知事夫人ですよ!」と教えてあげたのだが・・・・
握手に慣れていない「日本国民」は戸惑うばかり・・・・
あ〜あ〜やっちゃったぁ〜

なんとも落ち着かない晩餐会も終わる。
今日は「英語漬け」でクタクタに疲れたが・・・
夜になって自由行動となれば“我が世”である!
早速、夜の街を“偵察”に一人で出動!(笑)
同室の“ハシモトさん”に呆れられる。

 


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