重見戦車旅団の戦跡

(カバリシアン〜サンマニエル〜ビナロナン〜バギオ)


午後4時・・・・西日がカンカン・・・・あぢぃ〜・・・暑いんじゃなくて「あぢぃ〜」のです。

今度は、ここからサンマニエル、ビナロナンへ向かい西へ車を走らせます。

かの地は戦車第2師団所属の戦車第3旅団(重見旅団)の激戦地。
昭和20年(1945年)1月9日、マッカーサーの率いる米軍がルソン島西海岸のリンガエンに上陸をしました。
この時、リンガエン方面の防衛を担当していたのが第23師団(旭兵団)。
重見旅団長は”重見支隊”を編成して旭兵団の指揮下に入りますが、無謀な夜間攻撃等を強いられて奮闘むなしく壊滅してしまいました。
残存した兵達が祖父のいるサンニコラスへ敗走した道を私は逆走して”前線”に向かったのであります。
う〜ん、この道を皆は撤退してきたのかぁ〜

ドライバー氏は車をバンバン飛ばします。
周りは田んぼと、ところどころに椰子林が見える田園風景。
景色に見とれているうち・・・・・あれ?
サンマニエルを通過しちゃった!

ここは1月28日に重見旅団長、前田戦車第7連隊長が自ら戦車に乗り込んで突撃。
事実上の玉砕を遂げた場所です。
え?どこ?どのあたりだぁ?
私の頭の中の地図と現場の景色を照らし合わせるまもなく車は走る!

あっという間にビナロナン。
ここは戦車第7連隊第4中隊・第5中隊が1月16日の夜にリンガエンへの夜襲を企図した場所。
ビナロナンの”十字路”に集合して進撃となるはずが、進撃コースを米軍に押さえられてモタモタしているうちに逆に攻撃を受けて壊滅してしまったのです。
”十字路”・・・”十字路”・・・・車窓からキョロキョロしている間に・・・・
私の乗った車は無情にも、あっという間にビナロナンを通過してしまったのでありました!

今更、戻れとも言えぬ。
聞けば「何も残ってないよ。慰霊碑もないから・・・通過した。」とのこと。
う〜ん・・・・仕方ないかぁ。

40分ほど走って、やっとガソリンスタンドで休憩。
コーヒーを飲む。22ペソ(53円)。

更に走って1時間。午後7時にBAGUIO(バギオ)に到着しました。
今日は7時間も車に乗り続けたので、さすがに疲れました。
ここでオマリオさんたちと別れてホテル探しです。
予約なしで飛び込みでホテルにチェックイン。
1泊食事別で1,500ペソ(3,600円)のところをドミンが交渉して1,200ペソ(2,880円)に割引してもらいました。
ドミンは、ここバギオに自宅があるので、ドライバー氏と一緒に自宅に戻っていきました。
ふぅ〜ん、またもや1人で夕食かぁ〜なんとなく寂しいなぁ〜


ルソンの地図

   


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