四一式山砲


四一式山砲 平成18年11月22日

四一よんいち式山砲さんぽう

日露戦争が終わって明治41(1908)年に制式化された砲身後座こうざ式の国産の山砲。
分解して馬に積載するが人力でも運搬が可能であり山岳地や障害の多い地域で使うのに便利であった。
砲兵部隊のほか、歩兵部隊の「連隊砲」として広く用いられた。
ここに展示の砲は大東亜戦争において宇都宮の野砲兵第14連隊(基2807部隊)が東部ニューギニアの戦闘で使用した歴戦の火砲で、昭和51(1976)年4月、基○七会戦友会から靖国神社に奉納された。

口径 75mm
砲身長 130cm
重量 540kg
最大射程 6,300m
発射速度 10発/分
弾種 榴弾、榴霰弾、銑製榴弾

(説明板より)

四一式山砲



四一式山砲
(東京・靖国神社遊就館)





(平成18年11月22日)
四一式山砲




四一式山砲
(東京・靖国神社遊就館)








(平成18年11月22日)

説明板の写真 (説明板より)


【四一式山砲】

日露戦争後、陸軍技術審査部審査官砲兵大佐島川文八郎(のちに大将)は欧州における山砲の大勢を研究し、明治41年(1908年)、四一式山砲を作った。
四一式山砲は構造が簡単で、砲の組み立て、操作が容易であり、総じて取り扱いの楽な火砲だった。
発射速度は1分間で10発で、弾道は低伸性に優れていた。
四一式山砲は満州事変から歩兵連隊砲としても使用された。
(砲兵用と歩兵用の違いは、大きな防楯によって区別された)
山砲は一見して構造も簡単であり、開発もさほど難しくないと思われがちだが、実は運動性能と射撃性能の限界を求める中で、1キロでも重量を軽くしなければならないため、火砲の中でも最も難しいといわれていた。
各部品の重量は駄馬搭載の関係から著しい制限が付けられる。
それは1頭の馬の最大負担量の制限、分解組み立て部品を増やさず、分解組み立ての操作数を減らす、などである。

(佐山二郎著 『大砲入門』 光人NF文庫 1999年発行)

(平成24年1月28日追記)


【四一式山砲】

砲身後座式の三八式野砲ができると、これを軽量化した山砲が欲しくなった。
しかし、こちらのほうはドイツから設計図を輸入するのではないから、明治39年より5年もかかり、やっと明治44年(1911年)2月に至って大阪造兵廠で完成する。
設計は3年前だったので、四一よんいち式山砲と称せられた。
三八式野砲と同様、砲身の下面に細長い箱のようなものがついているのは、砲身後座装置(駐退復座器)であり、当時の新聞に「秘密登録せる特許装置」と大げさに書かれたものだった。
口径7.5センチで、6頭の馬を必要とする点も三八式野砲と同じである。
しかし、四一式野砲は6頭で曳くのではなく、分解して6頭の馬の背に載せるのがミソで、ただ曳くだけなら1〜2頭で十分だった。
馬の背中に載りさえすれば、どんな交通不便な山地にも持ち込めるから、野砲より使用チャンスも多い。
重量も三八式野砲の半分で、0.54トンだった。
その代わり砲身が三八式野砲より1メートルも短い1.3メートルなので、射程は6300メートルと、野砲の6割強しかないのが欠点である。
軽量化のため、車輪の後方に突き出た尾部は2本の鋼管よりなるというほど徹底していた。
この山砲の狙い(照準)はワン・マン方式であった。
だから砲身の上下仰俯ぎょうふも左右への旋回も、すべて腰かけた1人の砲兵がハンドルを回して調節した。
もちろん射手は別である。
それにもかかわらず命中率はよく、米軍も四一式山砲の精度の良さを褒めたたえている。
6人で1門につき、そのうち3人が砲側について操作したり引き金を引いたりする。
残り3人は弾薬係で、箱から砲弾を取り出して砲側まで運ぶ。
四一式山砲は明治43年、酷寒の樺太からふとで耐寒テストをやった。
その結果、マイナス23度の下でも使用することが判明し、将来の対ロシア作戦に陸軍を安心させた。

従来、山砲は砲兵の管轄である。
ところが昭和7年の満州事変で、関東軍は試験的に四一式山砲を歩兵に預けてみた。
なにしろポータブルなのだから歩兵が担いで最前線まで持って行ける。
歩兵による山砲の使用成績は良好で、その上、近距離から撃つのだから命中率もよい。
そこで四一式山砲は、昭和12年から各歩兵連隊に配置されることとなり、以降、「連隊砲」と呼ばれて親しまれるのである。
これは4門で1個中隊をなし、1個中隊が1個歩兵連隊についた。
その後、大正11年式歩兵砲が出現したが、四一式山砲は威力があるので、しばしば歩兵砲中隊の主要兵器となって歩兵連隊で広く使用され、太平洋戦争の終了まで活躍した。
四一式山砲は昭和12年(1937年)以降、30年ぶりで再び生産を開始している。

(参考:木俣滋郎 著 『陸軍兵器発達史』 光人社NF文庫 1999年発行)

(平成29年2月14日 追記)


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